Bloody's Tea Room
Team SPIRITS Web Master 「Bloody]の趣味の世界へようこそ

2018/02/18 15:32更新 

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Bloody Train Museum
Special Floor "Making of Ayano"

「ブラッディー」はプラモデルは作ってもNゲージの自作にはあまり手を出さなかったのです(目の老朽化が・・・汗)が、20世紀に購入した(爆)KATO製183系1000番台が昨今の製品に見劣りしてしまうのが残念で、これを最新製品と同様にリニューアルしようと画策していました。ヘッドマークと屋根板、パンタグラフを購入して取り替える程度で済むので、いつか機会を見て実行しようとしていたのですが、
そんな折に突然名古屋の模型屋さんサイトでKATO製の183系1000番台「グレードアップあずさ」のリニューアル最新製品がフル編成9両で5900円という格安で販売されているのを発見!パーツ単独で購入するよりも全然お買い得なので、飛びつくように購入してしまったのです。そして念願の183系1000番台リニューアルを完了し満足に浸っていたのですが・・・。

考えてみれば、手持ちの旧製品グレードアップあずさ9両と新規購入したものでパーツ取りをしたグレードアップあずさ9両、合計18両がお蔵入りしてしまうことに・・・そのまま寝かせておくのはもったいないし、旧製品と言ってもディテールは申し分ない!
ということでこの18両を有効活用しようと考え始めたのでした。

さて、18両の内訳はグレードアップ改造された大窓車がグリーン車2両を含む12両。小窓車が6両。・・・・ん?普通車のみの6両でしかも先頭車2両モハユニット4両・・・これは私の好きな東武直通改造車189系「彩野」を作れと言わんばかりではないか!と思いついてしまった。
かくして183系1000番台旧製品から189系「彩野」へのNゲージリニューアル改造にチャレンジすることとなったのでした。それではその苦難の道のりをご紹介しましょう!

これが種車のグレードアップあずさ6両。すべて小窓の非グレードアップ車を揃えます
目指す改造後の姿はこれ↓
新宿駅で偶然見かけて撮影!
改造箇所は
・先頭車の特急エンブレムを削除
・日光方先頭車クハ189-2の左ジャンパ栓削除
・モハ188型のパンタグラフを1両2基から1基に変更
・東武用列車無線アンテナを先頭車に設置
・全車のサボ受けを削除
・ボディーの塗装変更
・屋根の色をグレーに変更
・室内のシート、運転席に色入れ
・ヘッドマークを彩野仕様に換装
・床下をグレーに塗装変更
正直、Nゲージの改造としては簡単なほう(笑)でも私の腕では・・・汗。まあ、塗装さえ破たんしなければそれらしく見えるであろう・・・

最初に取り掛かるのがボディーの分解!もちろん全バラ!

この状態から・・・                    ここまで持ってゆきます
外したパーツは細かいものもあるのでパーツケースに厳重保管します。屋根上のクーラーも外すのが常套手段ですが、これは今回外しませんでした。理由は後述

中間車も同じように分解。パンタグラフの上昇バネが旧製品を物語ります。
バラバラに分解したパーツのうち、ボディと屋根は塗装に回すので一度他のパーツはしまい込んで塗装するものだけ集めます。

こちらがボディ                     こちらが屋根
このまま塗装をしてしまうと、元の色が透けて見える可能性があるので、一度塗装をはがす必要があります。そこで登場するのは
ガソリン車の水抜き剤!?
実はこの水抜き剤、イソプロピルアルコールという成分でできていて、この成分は塗装を溶かす性質があるのです。但し、プラスチックの材質によってはプラスチックそのものを溶かしてしまう可能性もあるので要注意!今回のKATO製品の場合、長時間(1週間とか)つけておかなければ大丈夫というネット上での情報を確認して
こんな感じでジャブ漬けします!
但し、揮発性、可燃性のガスが発生するので、漬けこんでいる間は絶対に蓋付きの容器を用意して、厳重にふたを閉めて密閉しておく必要があります。約1日漬けこんでおくと

こんな感じで塗装が溶け出してくるので歯ブラシなどでこすり落としてやると・・・成形直後のホワイトボディーになります。
ちなみに屋根も漬けこんでおいたのですが、1日経っても全く溶け出してくる気配がなく、どうせグレーに塗装するので途中で塗装剥がしは諦めました。

さて、ここからは整形手術開始!183系1000番台から189系「彩野」への本格的改造が始まります。まずはモハ188の屋根

189系「彩野」は第2パンタグラフが撤去されているのでそれを再現します。パンタ取り付け穴や避雷器取り付け穴を瞬間接着剤を使って埋めます。瞬間接着剤はパテの代わりにもなるので結構便利です。パンタへ向かう配管類もすべて撤去。これはカッターナイフで薄くこそぎ落とすように削り取り、耐水ペーパー600番〜1500番で徐々に平滑にします。実車は配管の取りつけ跡が残っているのですが、そんな面倒なことはしたくないのであっさりと諦め、配管をきれいさっぱり削除するだけにとどめました(笑)

続いてはクハ189の屋根。こちらには東武用の逆L字型アンテナを追加します。手持ちの鉄道コレクション用パーツに使えそうなものがあったのでこれを流用しました。
形はそれらしいからいいでしょう
本当はこちらには配管を追加しなければならないのですが、そんなものはあっさり省略!雰囲気雰囲気(爆)
これで屋根の追加工は終了!塗装に入ります。本来は屋根本体がダークグレー、クーラーなどの屋上パーツがライトグレーというのが定番なのですが、実車の「彩野」の写真を見ると何となく全体の色合いが同じっぽい。しかもKATO製485系「日光・きぬがわ」編成がダークグレー一色の塗装を施されているので、並べたときの違和感を考えるとダークグレーの単色塗りがいいだろうと判断しました。但し、モハ188型の集中型クーラーはなんか銀色っぽい色をしているので、ここだけは元の銀色を生かすことにしました。
先頭車の運転台屋根はボディーと同じ白なので、まずは運転台屋根上のみ白3号をスプレー塗装。その後白い部分をマスキングしてダークグレーを塗装しました。

しっかりとマスキングをして段ポールに貼り付け・・・ダークグレーを塗装後にマスキングを外して屋根完成!
クーラーの銀も運転台の白もなかなか良いんじゃない?しかし・・・もともとついていた古い上昇バネ付パンタグラフがどうにも我慢できなかった私は、KATO製のPS16B型パンタグラフに換装を試みました。塗装する前にやれって?
左が古いほう、右がPS16B。スマートな形状に変貌!

続いてはボディーの改造。こちらも小加工のみなのですが結構細かいんだな〜、これが!

先頭車の特急エンブレムを外した後には穴が開いているので、これをプラスチックの塊で埋めます。埋めた後は入念に瞬間接着剤と耐水ペーパーで平滑に仕上げます。仕上がりは最初に白塗装をしたあとで見てみるとよくわかります。平滑が十分でないと完成した後の顔の表情に大きく影響するので、ここは慎重に作業します。

日光方先頭車クハ189-2には左側ジャンパ栓がないのでこれを削除します。削除そのものは床下パーツのジャンパ栓を切り取ればいいのですが、スカートには切欠きがあるのでこれを埋めなければなりません。これも瞬間接着剤を盛り付けて耐水ペーパーで削りだして仕上げます。

グレードアップあずさの側面には昔ながらのサボ受けがあるのですが、「彩野」は撤去されているのでこれも削ります。カッターナイフでこそぎ落とすように削って、耐水ペーパで仕上げます。簡単な作業ではあるのですが、6両分となると24か所なので正直疲れます(汗)

ここまで改造すればあとは塗装工程になります。
実は「彩野」作成最大の難関がこの塗装です。私はエアブラシを持っていないのですべてスプレー缶で塗装。しかも「彩野」は4色の塗り分けなのでマスキングが大変です!
塗装するにあたってはこんな治具を使ってみました
最初にグリーンマックスの白3号を吹き付け、ボディ全体を白くします。ここでサボ受け撤去跡や特急エンブレムの穴ふさぎの仕上がりを確認しておきます。なるべく薄く薄く吹いたのですが、やっぱりスプレー缶だとちょっとぼってりなってしまうかも・・・
本来だと帯の色を先に塗るのが常套手段なのですが、隠ぺい力が怖かったので今回は薄い色から順番に白3号→オレンジ→京急バーミリオン(赤)→黒の順で塗装しました。
白を吹いた後は大マスキング大会の始まり!

まずはドア部分をマスキング。ドア幅に切りだしたマスキングテープを慎重に貼ります。

続いて次の赤のためのマスキングを施してからオレンジ部分を残してマスキング。タミヤのオレンジを吹きます。マスキングテープの端は塗料の侵入を防ぐために爪楊枝などで厳重に押さえておきます。
鉄道模型の場合は艶消しの色を使うべきなのですが、実車の色合いを見るとオレンジと黒はつやがあったほうが映えそうなので、つやありを使いました。

続いては帯の色である京急バーミリオンを塗装します。前もって帯の上端まで一層目のマスキングをしておいたので、ボディ下側だけをマスキング追加すればOK!これは我ながらうまくいきました。

京急バーミリオン塗装後にマスキングテープを外すと・・・おおっ!なかなかいい出来なんじゃない!?
でも私の腕の悪さからちょっとはみ出しなども見られました。はみ出し部分はカッターナイフで軽くこそぎ落として見栄えをなんとか保つようにしました。
最後に窓周りと雨とい部分を残して最後のマスキング、黒を吹き付けてボディの塗装は完成です。ちなみにここまでで6日間かかりました。
出来上がったボディ!ここまでくればあと一息!

他の小物パーツなども塗装の乾燥中に仕上げてしまいます。

ガラスパーツはサッシが銀、Hゴムがグレーで表現されていますが、「彩野」は黒なので上から塗装しておきます。私は黒い油性マジックを使って簡単に済ませました。

「彩野」の座席はブルーグリーンなので、製品の白い座席だとちょっと見栄えがしません。そこでタミヤのディープグリーンを使って塗装。でもグリーンマックスのエメラルドグリーンのほうがそれらしかったかも・・・

「彩野」の床下周りはグレーなのですが、製品は黒。でも下回りを全バラしてスプレー塗装するのも面倒なので、タミヤのニュートラルグレーを使って筆塗りしました。まあ、床下だしいっか!

スカートはボディと同じオレンジ色なのでスプレーで塗装しました。運転席内部と東武無線アンテナはタミヤのコクピット色で塗装。いよいよ完成に近づいてきました!
ここで最後のお仕事、ヘッドマークです。もともと装着されていたのはKATOお得意の変換式ヘッドマークだったので、この幕を入れ替えようという魂胆!実車は「日光」と「きぬがわ」しか使っていなかったのですが、4種類表現できるので「日光」「きぬがわ」「彩野」「快速」を選択。パソコンでデータを編集して紙に印刷したものを両面テープで変換装置に取りつけました。

改造前                         こちら改造後。文字だけでよかったよ、まったく!

ということでいよいよ組み上げ開始!ここまで来たら完成目前なのですが、屋根の爪が折れやすいので注意したり、窓に指紋が付いているのを吹きながら慎重に組み立てます。

そして完成!                      我ながらなかなかうまくいったんじゃない?

う〜〜む、実に感慨深い・・・・

実車は既に廃車になってしまいましたが、私のコレクションでは永遠に走り続けます!

さて・・・残った12両、これはどないしよ〜


 


Train Museum ENTRANCE

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