Bloody's Tea Room
Team SPIRITS Web Master 「Bloody]の趣味の世界へようこそ

2018/02/18 15:32更新 

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読者の皆さんも喫茶店感覚でお楽しみください

 

Bloody Train Museum
Special Floor "Making of Fujitozandensya"

2009年に発売された鉄道コレクション第11弾。京王帝都電鉄の5000系(実際は付属編成の5100系)電車をベースに地方私鉄に譲渡された車両で構成されていました。 その中で注目だったのは2扉化改造した一畑電車2100系がラインナップされていたこと!今までグリーンマックスのキットを2扉改造するしか作成方法がなかったこともあってこれは嬉しい商品化でした。
「ブラッディー」は元々富士急行1200系をクーラーバリエーション別に2編成揃えたかったので、この11弾は2箱買いしてしまいました。そして余った車両 のうち3扉車6両を使って先祖帰りさせた京王5100系を5両制作しましたが、2扉車の一畑2100系はある構想があって保留していました。
そしていよいよ手を付けたのがこの電車の制作↓
富士急行1200系1205編成富士登山電車!
富士急行が元々3扉だった1200系を観光電車に大改造!2扉化と共に室内外をかの有名な水戸岡鋭治氏率いるドーンデザイン研究所に任せ、就役させた特別電車です。
都合のいいことに「ブラッディー」の手元には一畑電車2100系の2扉車体が2両分、富士急行1200系の1編成を分散冷房化した際に余った集中冷房屋根が1編成分ありました。そして
「模型工房たぶれっと」という会社から発売されているデカールセット
これを通信販売で購入できることがわかり、一気に制作意欲が湧きました。
ちなみにこの「模型工房たぶれっと」は九州の大学生が「大手では手を出さないようなパーツ」を作るというコンセプトで始めた手作り感満載の小さな会社。今は1人で運営しているそうで、今後も応援したいと思います。
前置きが長くなりましたが、細部にこだわって作成した富士登山電車制作記をご覧ください。
これが種車
一畑電車2100系に富士急行1200系の屋根が乗っています。
例によって全バラします(笑)
しかし、今回はIPAじゃぶ漬けの前にやることがあります。富士登山電車の真ん中増設窓は一畑と違ってサッシではありません。よって

真ん中のサッシの窓枠を削り、車体と平滑にします。実際はもうちょっと窓が大きいらしいのですが、まあ雰囲気が似ているからいいか!とサッシを削るだけにとどめました。
車体の改造後はIPAへ直行!
車体の塗装がすべて剥がれたらさらなる改造に入ります。一畑電車2100系は妻面の貫通扉が広いので、クロスシート化された富士急1200系と差があります。そこで妻面の扉を小さく改造します
t=1.2プラシートで窓埋めも含めて改造!
この時配管なども含めてすべて削ってしまったのですが、まあ編成にしたら目につかないので気にしません(笑)

例によって治具に固定し、タミヤカラーのダルレッドをスプレーします。富士登山電車は昔の富士急の車両の車体色「錆茶色」という塗装になっているのですが、マルーンやあずき色などいろいろ吟味してみた結果、このダルレッドが実車に近いと判断しました。
屋根も含めて同じ色に塗装されているので、屋根と車体を組み上げてから塗装します。1色なのでとても楽(笑)
塗装が終了したら地獄が待っています。

先ほど紹介した「たぶれっと」製のデカールを貼ってゆかねばなりません。その数1両あたり38か所!!
本来はストライプ部分などできるだけ余りしろを小さく切り出したいところですが、車体との並行度がずれるほうが嫌だったのでボディ下半分はほぼ全面デカールとしました。

クレオス製のマークソフターと言うフィッティング液を多用して慎重に貼ってゆく作業は正直へこたれます。
特に複雑な造形の先頭部分は何度もマークソフターで修正!
この作業にかかった時間は延べ5時間!綿棒を12本消費しました(笑)
デカールを貼り終えても車体はまだ完成しません。デカールを貼ったところと貼っていないところはつやが変わってしまっていますし、デカールをそのままにするとその後剥がれてきてしまう可能性もあります。そこで保護用のクリアーを吹きつける必要があるのです。
当初はクレオスの水性トップコート「艶消し」を使ったのですが、なんだか暗い仕上がりになってしまったのと、デカールの上に白い粉状のぶつぶつが出てきてしまい、もっとつやがあったほうがいいと判断。結局同じクレオスの水性トップコート「半つや」を使ってみました。
都合4回コートしたのですが、デカールに入った気泡などは結局消せず・・・
最初にデカールを貼った時のエア抜きの大切さを痛感!やり直すのは厳しいのでまあ良しとしました。

車体はほぼ完成したので並行して進めた窓の加工を紹介しましょう。
富士登山電車の窓は中央窓とその右隣の窓が開閉できない固定窓に改造されています。よってサッシを削る必要があります。

左は加工前。まずは棒ヤスリで改造する窓のサッシを面一になるまで削ります。その後耐水ペーパーの600番、1200番、1500番を使って平滑に削りだし、最後にコンパウンドで削り跡を消します。1両あたり4か所の窓を削る必要があるのでこれも疲れました。
サッシは銀色ではなく、車体と同じ錆茶色にする必要があります。よって残ったサッシ窓は銀色の上からタミヤのエナメル塗料ハルレッドを筆塗りしました
出っ張っているところに塗るだけなのでこれは簡単!
これで窓の改造は完了です。

次に内装!一畑電車2100系の内装はオールロングシートになっています。このまま使ってもいいのですが、富士登山電車の魅力である水戸岡デザインの真骨頂は内装にあります。この電車の一番の魅力を作らないなんて・・・ということでやってみました。
準備したのは動力化して余っていた富士急1200系の内装
上が富士急の内装で下が一畑の内装です。元々富士登山電車は上の内装を基に改造されているので、私も実車に倣うことにしました。

これが富士登山電車の1305号車「青富士」の内装。さすがの水戸岡デザイン!木材をふんだんに使用して温かみのある内装になっています。ちなみに1205号車「赤富士」は動力を組み込むので内装は作成していません。

クロスシートの一部をカットし、背もたれも一部移設、ドア付近のコーナーにはソファの形状をプラシートで追加し背もたれも設置しました。車体中央はロングソファとカウンターがあるのでこれも再現。但しベビーボックスとカウンターチェアはあまりにも加工が難しそうで断念しました。でも十分に富士登山電車の内装らしくなったでしょ?

富士登山電車を再現するにはもう一つ問題がありました。富士急1200系はスノープローを全車装備しているのですが、一畑電車2100系にはスノープローがありません。別売りのパーツを使うことも考えたのですが、幅が狭くて大きめの富士急スノープローにあったものがありません。そこで・・・

なんとt=1.2プラシートから自作することにしました!鉄道コレクションのカプラー長さ調整用のスペーサーを加工してスノープローを作成!タミヤのニュートラルグレーで塗装してそれらしくしました。

さて、ここまで来たらいよいよ組み立て開始です!

妻面はのっぺりし過ぎているので手持ちの幌パーツを取り付けました。これでかなり見栄えが向上しました。ヘッドライトや行先表示器にも色サシをします。
パンタグラフはTOMIX製PS35Dを取り付けました
動力ユニットを1205号車に組み込み、下回りを1305号車に組み込めば
富士登山電車の完成です!

スノープローも結構決まってるでしょ?       デカール貼りは大変でしたが、完成すると喜びもひとしおです!
1305号は水戸岡デザインの内装が光ります!

ということで完成した富士急行1205編成「富士登山電車」
こうなると他の富士急1200系も欲しくなってしまいます。マッターホルン電車買っちゃおうかななどとまたも散財の誘惑が・・・


↑のように富士急行1205編成「富士登山電車」を作ったのに!
なんと富士急行オリジナルの鉄道コレクションが発売されてしまいました!
購入を迷っていたのですが、「電車市場」通販で購入できることが判明!購入してしまった!
さすがに完成品は素晴らしい出来栄えです。でも作ったものにも愛着あるなあ。

ということで並べてみました。自作のほうがちょっと赤みが強い以外はけっこう並べてもいけるんじゃない?

さすがに窓のサイズや窓部分の印刷ディテールは完成品のほうが良い出来栄えですが、アップにしても負けてないと思うのは自画自賛?

 


Train Museum ENTRANCE

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