Bloody's Tea Room
Team SPIRITS Web Master 「Bloody]の趣味の世界へようこそ

2018/02/18 15:32更新 

当ホームページは[Bloody]の完全なる自己満足の世界で成り立っております。
読者の皆さんも喫茶店感覚でお楽しみください

 

〜「ブラッディー」と「寺ちゃん」のみちのく二人旅〜
別名:きりぎりすの大名旅行(名湯と絶景を巡る自由人)
 

9月末で会社を退社した「ブラッディー」は1週間ほどをかけて北海道旅行したいと思っていたのだが、大坂発札幌行きトワイライトエクスプレスのチケットが確保できず、その計画は挫折しそうになっていた。
しかし、10月の「紅葉&とうふツーリング」で西山温泉滝の湯に宿泊した際に「グランブルー」さんと「寺ちゃん」が会話していた東北秘湯巡りの話を聞いてから俄然東北巡りがしたくなってしまった。
そこで8日のツインリンクもてぎGT最終戦を観戦した足で、そのまま東北めぐりに出かけることを決定!早速コースの選定に入った。ところが、その話をBBSで発見した「寺ちゃん」が「是非ご一緒に!案内役買って出ます!」と申し出てくれた!これによって東北巡りの行き当たりばったりの旅は「みちのく二人旅」に昇格!
しかも「寺ちゃん」の温泉通と東北地区をバイクで回っている観光通はプロ顔負け!4日間に渡る名湯と絶景を巡る二人旅はまさに大名旅行に発展!

しかも・・・月曜日出発と言う平日フルに使った旅行計画はまさに「プー太郎」でなければ出来ない!名づけて「きりぎりすの大名旅行」
とにもかくにも今しか出来ない人生の夏休みを謳歌した二人の珍道中を早速レポートしてみよう!


11月8日(日):もてぎGT観戦〜米沢「寺ちゃん」宅
この日、ツインリンクもてぎで開催されていたGT最終戦をSpiritsメンバーと観戦していた「ブラッディー」はレース終了後直ちに米沢へと出発する。時刻は16時半。サーキット内の大渋滞を回避した「ブラッディー」だったが、出口で宇都宮方面が渋滞していたので水戸方面へ回避。裏道で宇都宮方面へ向かうことも考えたのだが、水戸から常磐道ー磐越道ー東北道と走れば混雑を回避できそうだということで急遽ルート変更。どうせ高速は1000円均一さ!
しかし、茂木ー水戸間の県道はやはりところどころ渋滞していて、水戸市内に入ったのは17時半過ぎ。水戸市内の渋滞を避けて中インターまで北上し、常磐道に乗ったのは18時。ここから「ブラッディー」の激走が始まる。
安達太良S.A.到着時に「寺ちゃん」に電話。時刻は19:00.予定時間の30分遅れくらいと伝える。給油して再スタートし、福島飯坂で高速を下りる。福島ー米沢間は高速道路がないので、国道13号線で米沢へ向かう。この道は広いし登坂車線もあるので快適快適!あっという間に米沢着。時刻は20時。どうやら大宮まで帰った「レッド」さんよりも早かったらしい(爆)
コンビニ駐車場まで「寺ちゃん」に迎えに来てもらう
「寺ちゃん」宅に荷物を運び込み、まずは食事をしに出かける。「寺ちゃん」のラーメン通はYKKメンバー内でも有名!よって夕食もラーメン!
今回、「寺ちゃん」が案内してくれたのは米沢の隣町赤湯にある[龍上海]。ここは辛口味噌ラーメンが有名。

龍上海の本店は赤湯にある           この赤い味噌が辛いんだ!
麺はしっかりしたコシがあり、辛口の味噌は最高の風味!慣れない人はこの辛さにお尻が痛くなることもあるらしい。スープを最後の一滴まで飲み切って完食!
「寺ちゃん」はここの主人と昔からの知り合いだそうで、「今度飲みに行こう」などと会話をして21時に店を出る。
「寺ちゃん」宅に再び戻ってご両親にご挨拶し、風呂を借りてスッキリした後は・・・
飲み会モード突入!
実は翌日からの行動をどちらの車で行くのか決めていなかったのだ。天気予報はずっと雨!!Spiritsの今までの経験から言っても雨は心配ないはずなのだが、3日目に奥入瀬へ行く際の気温が10℃を切ってくると凍結の恐れあり!「じぇら子」はノーマルタイヤなので、ここは安全をみてジムニーで出撃することに決定!翌朝は8時出発ということで0時には就寝することにした。
「寺ちゃん」の部屋に宿泊させてもらった「ブラッディー」は北国のぬくぬく布団に包まって速攻で撃沈zzz

11月9日(月):米沢〜平泉
翌朝、7時に目覚めた二人は早速旅の支度!と言っても顔洗って荷物を車に詰め込むだけ(笑)

これが「寺ちゃん」の自宅 大邸宅だ!     そして「じぇら子」は留守番!
4日間お世話になるジムニーに荷物を詰め込む
予定通り8時過ぎに出発!米沢市内の通勤渋滞を避けて究極の裏道で国道13号線まで出る。この辺が地元「寺ちゃん」がいてくれたおかげ!しかも
水窪ダムでは素晴らしい紅葉が!
すでに紅葉は終わったと思っていた二人は感動!しかもこの水窪ダム周辺道路は適度なワインディングが続いていて走るのも楽しい!Spiritsツーリングにはお勧めの場所!
国道13号線に出て福島飯坂インター手前で一度休憩。ここで朝食を買い込んで簡単な食事をする。そしてそのまま東北自動車道に乗って一路平泉を目指す。

いつもは右へ、今日は左へ!          仙台付近でもまだまだ紅葉が見られる
仙台を過ぎてから現れる東北道中間地点
青森って遠いのね・・・・
ジムニーは軽自動車ながら文句ない高速性能を示す。さすがに100km/hを超えると厳しいが、バイクのように一気に回るエンジンはまさに[SUZUKI製」の面目躍如!快適な高速道路の旅の執着は奥州市平泉。到着は10時半
途中ちょっと雨が・・・
しかし、平泉に到着してみると雨は全く降る気配なし!平泉前沢インターで高速を降りて2kmほど戻ると、有名な平泉中尊寺がある。実は「ブラッディー」はこの中尊寺に一度も来た事がなかったので、今回の旅行での第一目的地に中尊寺を選んだのだ。
中尊寺は源義経と武蔵坊弁慶が果てた場所として有名。奥州藤原氏の栄華を誇った時代の遺産が数々ある。

これが中尊寺参道の入口である月見坂。なんとまだまだ紅葉が!(右の画像提供「寺ちゃん」)

この紅葉に「寺ちゃん」も大満足!        参道も紅葉と針葉樹の緑がまぶしい

では中尊寺の境内にある歴史的建物を全て紹介!

八幡堂                        弁慶を祭った弁慶堂
弁慶堂から下を見た!ため息の景色

地蔵堂                        薬師堂

本堂では菊祭りをやっており、地元の中学生の作品からプロの作品までずらりと並ぶ様は壮観

こちらは本堂の門と本堂境内。境内にはやはり紅葉が!

本堂と峯薬師堂の間にある庭園は絶景!    峯薬師堂

不動堂                        大日堂

鐘堂                         讃衡蔵前の庭園は緑、黄色、赤が織り成すため息の景観

讃衡蔵。ここに中尊寺から発掘された昔の宝物が秘蔵されている。ここと金色堂に入るにはお金がかかる。入館800円はちと高くないか??儲かっているらしくやたら綺麗な現代風建物!

これが有名な金色堂・・・              「寺ちゃん」に記念写真撮ってもらった
え?と思った人もいると思う。実は「ブラッディー」もそう!だって金色堂って金色に輝いているはず・・・
答えは建物の中に入って分かった。この建物は金色堂そのものを覆っている覆堂なのだ。金色堂は1124年建立当時のママ残る貴重な建物でもちろん国宝!雨ざらしにするわけにいかないのだ。
経堂

旧覆堂。つまり昔金色堂を覆っていた建物で中に入ることが出来る

釈迦堂とその周辺は紅葉と竹のコントラストが見事

ということで記念撮影!              本当に風情あり(画像提供「寺ちゃん」)

明治天皇がここで能を見たという能舞台     能舞台に隣には社がある
中尊寺を1時間半かけてくまなく回った二人は歴史遺産にも紅葉にも大満足。再び月見坂を下って駐車場ヘ戻る。

帰りも紅葉の境内を眺めながら・・・        参道途中の展望台から見た平泉の街

中尊寺を後にした二人が次に向かったのは1kmほどはなれたところにある毛越寺(もうつうじ)。天台宗の別格本山で奥州藤原氏が平安時代に建立。広い庭園では宴が行われていたという。今も曲水の宴という再現儀式が行われる。

これが毛越寺入口 こちらの入園料は500円  いきなり紅葉が!

平安時代にタイムスリップしたかのような庭園が広がる

これが本堂                     本堂裏手はやはり紅葉が見事

境内にはいろいろなお堂のあとが点在する   これが有名な常行堂
この常行堂の前で曲水の宴が開催される

タイムスリップしたかのような景観が・・・     すばらしい・・・ため息

鐘楼跡 当時はここから舟を眺めたらしい    「そうだ、京都行こう」のポスターみたい

平泉〜横手〜角館
平泉で平安時代を堪能した後は、一路秋田方面へ向かう。目指すは角館。角館も「ブラッディー」が行きたかった場所のひとつ。なぜかと言うと、「ブラッディー」の中学1年生のときの担任の先生が角館(かくだて)先生といい、出身の角館の話をよくしてくれたのだ。つまり30年越しの願いが叶うわけ!
再び東北道に乗ったジムニーは、順調に北上JCTから秋田自動車道へ。しかし・・・
片側1車線の高速道路・・・・さらに

高速道路で片側交互通行!!          高速道路で対向車線を走ったのは初めてだ!
しかも・・・
雨がついに降ってくる
この時点で時刻は14時。腹が減ってきた。当初「寺ちゃん」は稲庭うどんを食べてもらいたい!と秋田を目指すつもりでいたのだが、時間もないので角館で食事しようと計画変更しようとしていた。ところが運転中に突然
「あ、このルートだと横手を通るんだ!横手でも稲庭うどんが食べられるぞ!」
ということで横手で食事することとする。横手インターで下りたのは14時15分。到着したのは「秋田ふるさと村」という総合観光施設

このときばかりは土砂降り             入ったのは佐藤養助という有名店(画像提供「寺ちゃん」)
「佐藤養助」は既に7代目になる稲庭うどんの老舗で、総本店は湯沢の町にある。ここは横手店だが同じ味が食べられる。全国的にも有名らしく、通信販売で注文する人も多いとか。
今回は二味セットを注文
二味とは醤油つゆとゴマだれの2種類で食べるという意味。稲庭うどんは細くて腰の強い麺が特徴。「佐藤養助」は昔の稲庭うどんの伝統を今に伝える貴重な老舗なのだ。

腹が満腹になったところで角館に向けて出発!時刻は既に15時過ぎ。急がないと日没になってしまう。
ここは「寺ちゃん」が地元?の知恵を生かして国道ではなくてバイパスする県道を通り、大曲の市街をパス。途中の六郷では六郷湧水群という名所を回る。こんなところ、観光ガイドにも出ていないし一人だったら絶対に素通りしていたかも!
中でも有名なニテコ清水。特製サイダーを売っている
そして角館には16時ごろに到着。角館は武家屋敷が並ぶ町並みが有名。春には桜並木がずらりと並ぶ河原が有名!秋の季節なので我々は武家屋敷だけを散策(と言っても車で通ったくらいだけど・・・汗)ちなみに雨は止んだ(またかよ)

しかしこの町並みの素晴らしさは必見!とにかく道路がアスファルトなのが不思議なくらい江戸時代の情緒があふれている

武家屋敷は立ち入りも可能!素晴らしい庭園 ということで念願の角館で記念撮影!

角館〜田沢湖〜乳頭温泉郷黒湯温泉
辺りも暗くなってきた16時15分、田沢湖へ向けて出発!東北地方は関東地方よりも早く日没を迎える。しかも日本海側は山があるので暗くなるのが早いのだ。田沢湖に到着したのは17時
有名な「たつこ像」
でもあたりは真っ暗なのでこれは高感度撮影。なんとか田沢湖とたつこ像を撮影できた。
この日の観光はこれで終了!この日だけで約400kmを走破!田沢湖を一周してから給油して、乳頭温泉郷を目指す。
到着したのはこの日の宿である黒湯温泉。乳頭温泉郷の中では最も奥に位置し、現在一番有名な鶴の湯温泉よりも風情がある。

あたりは真っ暗!駐車場から宿に降りる道も気をつけないと怖い!ちなみにこの黒湯温泉は今月16日を持って今年の営業を終了し、冬季休業に入る。つまりここに宿泊できる最後の週だったというわけ!まさにラッキー!

まさに昔の湯治場の面影ぷんぷん!      部屋は禁煙!テレビもない!これがGood!

宿に到着してまずは食事。いつもながら温泉宿の食事はボリュームたっぷり!山菜と鮎の塩焼きが最高!今回は地ビールの田沢湖ビールを注文。「さくら」と「ぶな」。ビンがきれいだから空瓶をもらって帰ってきてしまった。
腹いっぱいになったところですかさず温泉へGo!まずは離れにある露天風呂へ直行!

こちらは宿泊客だけが入ることが出来る離れにある内湯と露天風呂。この露天風呂の画像は有名な温泉雑誌などでも良く使われている。(画像提供2枚とも「寺ちゃん」)
え〜〜野郎の入浴シーンは見たくないでしょうが・・・
(画像提供「寺ちゃん」)
泉質は単純硫黄泉ながら乳白色に白濁した極上湯!とにかく温泉の香りと肌触りが最高で温度も42℃くらいと適温。ゆっくりと30分ほど温泉を堪能していよいよビールを飲み始める。
「寺ちゃん」と二人で温泉に宿泊するのは初めて(今までは団体様ばかりだったので)なのだが、まあ話は尽きることがない。温泉の話や車の話、SpiritsやYKKの話に花が咲く。
途中、ビールで腹いっぱいになってしまったので、もう一つの離れにある内湯と露天風呂を見に行ってみた。こちらは立ち寄りのお客さんも入れる男女別の風呂なのだが、夜は暗くて入る気がしなかった。
別の小屋には打たせ湯もある
よって屋内にある内湯に入ることとする。体を洗うにはこの内湯が一番!つまり黒湯温泉には露天風呂が3つ(混浴、男女別)と内湯が5つ(混浴と男女別二つづつ)あるのだ!凄い数・・・

こちらが屋内の内湯入口              洗い場が2つというシンプルさ!
え〜〜何度もすみません・・・
(画像提供「寺ちゃん」)
ゆっくり温泉で体を温めた二人は再びビールを飲み始める。相談したのは翌日のスケジュール。喫煙できるロビーで相談していたのだが、テーブルの下においてあった登山雑誌に黒湯温泉から乳頭山にちょっと登ったところに「たつこの湯」と言う野湯があることが判明!朝早くそちらに行ってみることとした。
さらに宿泊場所が白神の「不老ふ死温泉」なので、その後は日本海側に出て男鹿半島を巡ろうと言うことになる。要は山の日の次は海の日にしようと言う話。まさに行き当たりばったり!

0時、そろそろヘロヘロになってきたので就寝zzz  よく飲みました!
布団に入って撃沈したのは3秒以内であった(爆)
ちなみにこの時間、外は大雨!でもこの雨は翌日には止むと信じた二人であった。

11月10日(火)乳頭温泉郷黒湯温泉〜乳頭山登山&たつこの湯堪能
朝6時、しっかりと目覚めた二人は早速温泉へ!もちろん朝飯の前に昨日は入れなかった離れの温泉に入らなきゃ!もちろん雨は止んでいる。「ぴっぽ」さんが言うとおり仕組みがよくわからないが、どうやら我々の思い通りに天気が変わるらしい。
明るくなって分かったのだが、宿の周囲は絶景だった!

藁葺き屋根が風情を感じる            本館と離れのお風呂も明るいとこんな感じ

下の離れを見る 源泉がすぐ脇に吹き出ている ものすごい蒸気が生きている地球を実感させる

危険です!絶対に有毒ガスが出てる!     自然たっぷりの岩肌を下りて離れに向かう

離れから見た宿の全景 黒湯だから黒い?   これが離れ 男湯と女湯がある

これが内湯(画像提供「寺ちゃん」)        こちらが露天風呂 男性用の露天風呂は新しい

露天からは乳頭山登山口が見える        最高です!生きてて良かった!(画像提供「寺ちゃん」)
泉質はもちろん同じ源泉なので同じ。但し、お風呂によって温度が少しづつ違う。「ブラッディー」は男湯の露天が最も適温だと思う。
贅沢に朝風呂を済ませた二人は朝食へ。黒湯温泉では食事は大広間で食べる。よって一緒に宿泊しているお客さんとも隣り合って食べるので、なんとなく会話が始まる。我々の隣にいた老夫婦も温泉が大好きだそうで、「寺ちゃん」と話が合う合う!これから不老ふ死温泉〜玉川温泉を回ると話したところ
「どういう仕事しているの?」
と聞かれてしまう・・・・。我々の返答は
「まあ、自由人ってことで・・・・」
口が裂けても遊びまわっているとは言えん!
なぜか旅館の朝食は平らげちゃう!
食事が終わり、いよいよ「たつこの湯」探検に向かうこととする。宿の人に聞くと丁寧に道を教えてくれた。どうやら黒湯温泉から30分ほど歩くと着くらしい。「寺ちゃん」が持っていた「秘湯めぐり:命からがら」にも載っていたのだが、なんでもガスマスク持参重装備で挑もうとした筆者が、サンダル履きの温泉客と出くわしたとか(爆)
まあ、結構簡単に到着できそうだ。ということで宿をチェックアウトしていよいよ乳頭山登山へと出発!

黒湯温泉駐車場から黒湯温泉を見る      乳頭山登山口は黒湯温泉のすぐ脇にある
タオル一本の軽装備で山へ向かった二人、最初はこんな感じで・・・
まあ歩きやすい道が100mほど続き

渓流を見たり                    孫六温泉の源泉を見学して進む

こんな感じの橋があって結構整備されているな〜などと話しながらピクニック気分で歩いていると

こんな感じの険しい山道になり          おいおい!渓流を石伝いに歩かせるのか?
探検隊は行くのだ!温泉のためなら!
(画像提供「寺ちゃん」)
「さすがにサンダルじゃ無理だろ?」と思い、何度も諦めようとするが、その度に「まだ30分経っていない」と元気を奮い立たせて山道に挑む二人。気分は既に「川口浩探検隊」だったりする(爆)
そして歩くこと30分

ん?あの湯気は?                 おおっ!あった!

二人とも歓喜の雄叫び!早速「ブラッディー」は裸になって湯に飛び込もうとしたが・・・熱い!とてもじゃないけど入れない!そこで、先人たちが開発してくれたと思われる「渓流ホース」で水を引くことに
必死にホースに水を送る「寺ちゃん」
ところが源泉の熱さが勝ってしまい、結局お湯に浸かる事は出来なかった。仕方ないのでタオルを湯に浸して浴びまくる「浴びるマン」でお湯を堪能する。でも山奥の秘湯へたどり着いた喜びは何事にも代えがたい!

乳頭温泉郷〜田沢湖〜男鹿半島一周
「たつこの湯」から9時に宿に戻ってきた二人は早速男鹿半島へ向けて出発!途中、前日日没でよく見られなかった田沢湖を経由。すると・・・

紅葉が凄いことが判明!前日は全然分からなかった。ちなみにこの日の運転は「ブラッディー」。ジムニーは初運転なのだが、バイクのように7500回転まで一気に噴け上がるエンジンと、意外にトルクのあるターボパワーは運転しやすい。スタッドレスタイヤなので速度は控えめに・・・しない(爆)

途中の姫観音前で小休止            紅葉と田沢湖畔の対比が素晴らしい

田沢湖から男鹿半島までは国道105号〜国道13号〜国道7号を使う。ここは寄り道することなくまっすぐに向かう。
国道105号線沿いも紅葉が見事
今年は一気に寒くなった後で暖かさが戻ったことが紅葉が長続きしている原因かな?と二人は推察。何はともあれこの時期の東北旅行で紅葉が見られるのは奇跡に等しい。
秋田市内からは国道101号線へ。ちなみに秋田の町はやたらと高いタワーが多い。「寺ちゃん」曰く、「秋田市民はどうも高いタワーが好きらしいのだが、どこも流行っていない」とのこと(笑)

ちなみに左の建物は市民体育館。何でこんなに面白い建物にしたのかな?右は国道101号線沿いの臨海鉄道。路線図には当然ない貨物専用線なのだが、踏切も警報機もない!しかも偶然この後で貨物列車が通過!結構トラックがこの踏切を渡るのだが大丈夫なのかな?

秋田港の臨海地域を抜けると国道101号線は一気にスーパーストレートへと出る!最高速トライもできそうなこのストレートは・・・ネズミ捕りがいっぱいいそう(笑)

なまはげに出迎えられ               八郎潟干拓地の調整池を超えるとそこは男鹿半島
ちなみに「なまはげ」は昔の異国人のことではないかと言うのが通説。日本人と異なる顔立ちの異国人が攻めてくるという昔の人たちの言い伝えが「鬼」という形で語り継がれてきたのではないか?と「寺ちゃん」が教えてくれた。
男鹿半島に入ると左手には一面の日本海!
先端に行くには男鹿半島を貫く道路が存在するのだが、我々はあえて海岸沿いの県道59号線をを選択。もちろん「寺ちゃん」お勧めの絶景スポットがあるのである。

ここは鵜の崎海岸。日本の渚100選に選ばれている有名な海岸。観光客で賑わうこの海岸も11月の平日は誰もいない。

鵜の崎海岸の水はこんなにきれい!       日本海の風を感じてます(画像提供「寺ちゃん」)
天気は曇りだが雨は降られなかった
鵜の崎を過ぎるといよいよ海岸線のワインディングが始まる。速度にして40km/h〜60km/hの高速ワインディングはコークスクリューのように小気味良いコーナーが続く。なんと言っても左側は海!

こんなに平坦な道かと思えば           こんなに高いところに一気に登り

また一気に下ってゆく!まさに高速ワインディングの醍醐味バッチリ!ここが関東に近ければ毎日でも来る!関東近辺で言うと伊豆の西海岸あたりが近いイメージかも。Spiritsでツーリングするのは・・・・2泊3日は欲しいところか?(爆)

木も何もない高原を突っ走った先には男鹿半島の先端がある。灯台が鎮座するこの場所は入道崎。ここは北緯40度線が走っている場所でもある。

縦に筋の入った石が並んでいる         北緯40度を示すオブジェがある

オブジェに立って石のほうを見ると40度線が見える! そして岬の先端には日本海の荒波!
とにかく最果て感のあるこの岬も、観光シーズンはめちゃめちゃ人が来るらしい。この日は11月の平日なので全く人がいない(爆)
時刻は13時、腹も減ってきたし食事にしようと言うことになる。実は「寺ちゃん」、この岬で食事をすることはあらかじめ決めていたらしく、数ある店の中でまっすぐやってきたのは

みさき会館。この界隈では最も有名らしい。  「ブラッディー」はうに・イクラ丼を注文
ちなみに「寺ちゃん」は特製うに丼を注文。両方とも2650円と少々高いが、うにもイクラもどちらも絶品!TVでも何度も取り上げられているらしく、店内には芸能人のサインがたくさん貼ってある。でもこの日は・・・・我々しか客がいない(爆)

なまはげと記念撮影しとこう!           さいはて感抜群!(画像提供2枚とも「寺ちゃん」)
食事を取って満腹になった後は男鹿半島後半戦!今度は半島をまっすぐ突っ切る「なまはげライン」という広域農道で男鹿半島の中心寒風山へ向かう。なんと言っても男鹿半島の真ん中の道は
スーパーストレートばかり!
「なまはげライン」にかかる橋は全て男鹿半島に関係のある名前(赤鬼、青鬼、はたはたなど)がついていて楽しい。寒風山に近くなると、どんどん木が少なくなってゆき
坊主山になってくる

頂上付近ではなんだか白根山頂のような雄大な光景が広がる。高速ワインディングは運転していて楽しい!
そしていよいよ寒風山山頂!ここからの景色は・・・・言葉に出来ない!天気がもっと良かったら本当に絶景のはず

なんと言っても360℃パノラマで広がる日本海と半島の景色!しかも木の一切ない山頂は見通し最高!
ジムニーが浮かんでる!

寒風山〜白神山系日本海沿岸〜黄金崎不老ふ死温泉
寒風山山頂に登った後はいよいよ本日の最終目的地「不老ふ死温泉」へと向かう・・・が!そのまままっすぐ向かう二人ではない!
通常なら国道101号に下りるべきなのだが、「寺ちゃん」は県道42号線へ進むように指示。なぜかと言うと

見よ!このスーパーストレート!八郎潟干拓地のど真ん中を行くこの県道は、大潟地区をずどんと突き抜けているのだ。距離にして約5kmのストレートが続く!
この道を走っていると、わき道に銀杏並木の素晴らしい道を発見!すかさずUターンして戻り、

・・・・・・・

能代の町を掠めて国道101号線に合流し、五能線が右側から寄り添うように並走してくると左側には日本海が広がってくる。日本海の荒波を見ながら運転していると、「寺ちゃん」が五能線の気動車を発見!しかもリゾート快速「リゾートしらなみ」号!
ということで先回りしてこの列車を撮影しようと言うことになる。途中、道沿いに駅を発見した二人は寄り道。
東八森という無人駅
もう列車は着てしまったのかな?とホームに出てみると男性が一人。尋ねてみると「たった今通過しました」
しまった!先を急げ!とばかりに国道へ戻り、一路北上して列車を追う。

激走中に雨が降ってくる!            左側には日本海 つがる〜かいきょう〜♪!
この間も助手席では「寺ちゃん」が列車の進行方向で捕まえる駅をツーリングマップルで検索。そして決めたのが十二湖駅での待ち伏せ。間違いなくリゾート列車が停車する十二湖ならば先回りできるだろうと予測。白神岳を右に見る頃に列車を抜き去るのをしっかりと見極めて十二湖駅に到着。時刻は16時。
雨が降る中をなにやってんだか・・・・
時刻表を見るとリゾートしらかみ号は十二湖駅16:08発!間に合った!間もなく列車が到着
これがリゾートしらかみ号
JR東日本がキハ48型気動車を改造した3両編成で、3編成あるうちのこの青い列車が「青池」編成。他に緑色の「撫」編成と、オレンジの「くまげら」編成がある。「青池」編成は来年3月に引退が決まっており、ここで見られたのは奇跡か?
ということで行き当たりばったりに撮り鉄してしまった二人は、16時15分に不老ふ死温泉に到着!

なんとか日没までに間に合った!        不老不死ではなくて不老ふ死なのはナゼだろう?

客室からは日本海が一望できる!
今回の旅で最も豪華な宿!
日没にこだわったのには理由がある。この温泉には海岸の露天風呂と言う絶景の露天風呂があるのだ!
だって海岸の真ん中にあるんだから!

風も強く、日没を迎えてしまった露天風呂で高感度撮影!ちなみにこの温泉は鉄分と塩分の多い泉質で色は茶褐色。白いタオルは茶褐色に変色してしまう。温泉に入った後は沸かし湯のシャワーを浴びないと服まで茶色になってしまう。
「寺ちゃん」の防水カメラでも撮影!

ということで内湯へ。こちらには浴槽が二つあり、一つは茶褐色の温泉、もう一つは沸かし湯の普通の風呂になっている。露天風呂は当然温泉!露天風呂は海に面していて、日本海の波の音を聞きながら入浴することが出来る。
こっちの露天も最高!(画像提供「寺ちゃん」)
何とか願望をかなえた二人は夕食を取る。
やはり海辺の温泉なので海の幸の豪華料理!
刺身、ホタテ焼き・・・・全て美味い!ビール2本であっという間にこの料理を平らげ、部屋へ。ちょうどバレーボールワールドリーグをやっていたので、日本対韓国の試合を力入れて観戦(爆)
なんと言っても夜8時にビール飲みながら他にやることなくテレビ観戦なんて・・・・贅沢すぎ!
結局バレーボールを最後まで見て、翌日のルートを確認しあって、またまた温泉とツーリングの話に花が咲いて・・・・・
ビールがこのくらいなくなって(爆)
この日は盛り上がりに盛り上がって0時半に就寝。翌日の起床時間を7時と決めてまたまた布団に入って3秒で撃沈zzz
ちなみにこの時間、外は大雨であった(爆)

11月11日(水):黄金崎不老ふ死温泉〜八甲田〜十和田湖
3日目、やはり予定通り午前7時に起床!本当に規則正しい生活だ!
明るい中を海岸の露天風呂に入れるかどうか?雨が気になっていたのだが・・・・
雨は止んで晴れている!?
やっぱりどういう仕組みなのかよくわからない。この日の降水確率は100%だったのだが・・・・
なにはともあれ念願の露天風呂に再び入ろうと早速行動開始!

昼間見てみると改めてこの温泉の場所にビックリする!日本海が高波の時にはこの温泉はなくなってしまうのだそうな。
そしてこれが全景!凄いでしょ〜

やっぱりこの温泉には昼間入りたい!(画像提供2枚とも「寺ちゃん」)

ちなみにこの温泉に持ち込んでしまったジッポーが全体にボロボロになってしまったのはご愛嬌(爆)
昼間にこの名湯に入ることができた二人は大満足で朝食会場へ。この宿の朝食はバイキング。「ブラッディー」はこのところ日本食しか食べていなかったので、パンを選択。
このボリュームを食いきってしまった
部屋に戻り、出発準備を終えると時刻は9時。この日宿泊する玉川温泉が凍結による夜間通行止めに引っかかる場合があり、午後5時までには到着死体と言うこともあって早速出発する。

記念撮影!                     不老ふ死温泉のシチュエーションはこんな感じ
この日は「寺ちゃん」が運転を担当。国道101号線へ出てひたすら北上する。とにかく日本海沿い、五能線沿いをずっと走るこの国道はどこを見ても絶景。しかも「寺ちゃん」はことごとく旧道を選んで走ってくれるので、地域の文化や家屋の作りなども勉強できて楽しい。日本って広いよなあ〜。まだまだ行きたいところがあるよな〜〜

前を見ても後ろを見ても日本海が!        これを絶景といわずして何と言う!
時折五能線が並走する
出発後間もなく千畳敷に到着。長瀞にも千畳敷があるが、ここの千畳敷はかつて大名が千畳の畳を引いて宴をやったことから名づけられたとか。岩が畳状になっているのは変わりないのだが・・・・
千畳敷海岸到着!(画像提供「寺ちゃん」)

これが千畳敷                    自然に削られた岩肌に鳥たちがいる
鯵ヶ沢付近で
鯵ヶ沢付近は烏賊焼きが全国的に有名で、国道沿いには烏賊焼きの店が連なる。
道の駅わんどを過ぎると海岸線に別れを告げて内陸部へ進む。五所川原の町をバイパスして一路弘前へと向かう。

これが津軽平野 防風壁が冬の寒さを感じさせる 青森名産といえばりんご!
国道7号線の弘前市内
弘前市内は街路樹がしっかりと保全されていて、この日は紅葉真っ只中!速度を上げて通過するのがもったいないくらい!
弘前から国道102号線に入り、一路八甲田山を目指す。この道路は有名な「八甲田山死の彷徨」で使われた道そのものが国道になっている。
途中で気になった温湯温泉
温湯温泉は「寺ちゃん」も行ったことがないらしく、ひなびた感がやたら気になった!今度行ってみよう!
黒石市内で給油を済ませて国道354号線へ折れると・・・
車が全然いない〜
快適に飛ばして八甲田山には11:30到着。青森県にはいってから霧で凄かったのだが、「寺ちゃん」お勧めの城ヶ倉大橋に到着すると・・・

なぜか霧が晴れてきた!やっぱり天気の仕組みが分からない(右の画像提供「寺ちゃん」)

城ヶ倉大橋から谷底までは122mあるらしい。従って吸い込まれそうな景観が!
ひえ〜〜!高所恐怖症では見下ろせない
素晴らしい景色を見た後は一路奥入瀬へ向かう・・・・が!この近辺には「寺ちゃん」お勧めの観光スポット満載!

こちらは酸ヶ湯温泉。300年前からある名湯で千人風呂と呼ばれる大浴場が有名。

こちらは地獄沼。沼から温泉が湧き出ていて、水は温かい。「危険」と書いてあっても温泉好きは手をかざす(笑)(右の画像提供「寺ちゃん」)
そして八甲田の見所を見終わると・・・
霧が出てくるし遅い車も出てくる
やっぱり天気の仕組みはよくわからない
八甲田から奥入瀬に向かう国道103号線は北海道で有名なカラマツの林の中を進む。「ブラッディー」はカラマツって初めて見た!息を呑むような直立した樹木の列と針葉樹で紅葉するというアンマッチがたまらなくいい!
カラマツの中を行く
国道103号線沿いには有名な蔦温泉もある。こちらは日帰り入浴不可能。通常は立ち寄り湯しか行かない「寺ちゃん」もなかなか来る機会のない名湯!

蔦温泉は名湯中の名湯!
蔦温泉付近から国道103号線は十和田樹海と呼ばれるブナの原生林の中を行く。とにかく紅葉のこのシーズン、ため息しか出ない!

ブナの原生林の中を疾走する!

しかし・・・この頃から「ブラッディー」のデジカメが調子悪くなる。電源を入れるといきなりシャッターが切れてしまったり、ズームが捜査できなかったり、電源が切れなかったり・・・・。奥入瀬が近いと言うのにどうしたことだ!焦りまくる「ブラッディー」!
温泉に持ち込んで鉄分が入ったり塩分が入ったりしたのが原因か?はたまた雨の中を撮影していたのが原因か?
結局奥入瀬では「電源入れるとそのままシャッターが切れる」と言う症状だったので、被写体に向かってから電源を入れるという荒業で乗り切る(爆)

そうやって撮影した奥入瀬の画像はこちら。

奥入瀬の最下流はこんな感じ           阿修羅の流れと呼ばれる渓流

雲井の滝                      白糸の滝(画像提供「寺ちゃん」)

銚子大滝 (画像提供両方とも「寺ちゃん」) ちなみに左の画像はスローシャッターなので水の流れがよく分かる。「寺ちゃん」曰く「奥入瀬撮り」だそうな。

奥入瀬は十和田湖から太平洋に注ぐ奥入瀬川の名勝地で、大小の岩を進む渓流が見事!何で今まであんなに十和田出張していたのにこんなに近くの奥入瀬に行かなかったのかなあ・・・・。
カメラトラブルにもめげず、奥入瀬観光を満喫した二人は十和田湖に到着。時刻は13時。
十和田湖到着!(画像提供「寺ちゃん」)

神秘的な湖岸を歩く                野郎二人で・・爆
こちらは乙女の像(画像提供「寺ちゃん」)
かの有名な高村光太郎晩年の作で十和田湖のシンボルとして有名
この神社は十和田神社
この十和田神社の真ん中から左と右で南部藩と津軽藩が領地を分けていたらしい。仲の悪かった二つの藩だったが、ここは両藩の聖地として祭られていたとか。こういう知識も「寺ちゃん」が居なければ分からなかった!
十和田湖観光を済ませ、湖畔駐車場に戻る途中で昼食を取ることにする。この間、「ブラッディー」はカメラを尻ポケットで暖めていたのだが、お店に到着する頃にはカメラは完全復活!寒さにやられたか?

昼食は神田川という食堂で摂る。ここは「寺ちゃん」が数ヶ月前にも来たと言う店。なんでも十和田観光してそのままホテルに飛び入りで宿泊。晩御飯を食べる店がなくてここに飛び込んだそうな。二人が注文したのは比内地鶏の親子丼!十和田周辺で有名な比内地鶏は筋肉質の食べ応えある食感が有名。ちょっと値段は高く1360円だが満足満足。付け合せの卵とじ山菜も美味い!
ちなみに降水確率100%だったはずなのに雨が降らないなあと思って携帯で雨レーダーを見ると
俺たちを避けて通ってる?

十和田湖〜玉川温泉
十和田湖からは一路今夜の宿泊宿である玉川温泉を目指す。ルートは国道103号線〜国道282号線〜国道341号線。山岳ルートなのでワインディングも楽しめる。
十和田湖を出発して間もなく発荷峠展望台へ。ここは天気が良ければ十和田湖を一望できる展望台。雨は降っていなかったがさすがにこの日は・・・

一望とは言えないが、何とか見通せる程度。でも霧で見えないなんて状況ではなくて良かった。
大館に向かう国道103号線はこんな道
とにかく一本道で走りやすい。秋田、青森の国道は峠道でも必ず2車線あって本当に走りやすい。整備がしっかりしていると言うことか?整備の悪い山道が多い埼玉とは大違い!
この国道で十和田インター付近まで直進するのかな?と思いきや・・・・「寺ちゃん」は県道66号線で左折!花輪に直接向かうバイパスだと言うが、実はこんなものが

これは大湯環状列石。別名をサークルストーンと言う。縄文時代の祭り事を行った跡と言われており、公園に整備されている。こういうスポットに立ち寄れるのも「寺ちゃん」のおかげ!

再び国道へ戻るとそこは282号線。気持ち良く鹿角の盆地を走り抜ける。
八幡平から国道341号線へ入ると、安比高原を抜ける高原道路。ここは目指す玉川温泉への一本道。途中には潰れてしまった温泉宿の廃屋もあり、侘しさや悲しみが漂う感じがなんとも言えない。
玉川温泉が近づくと立ち枯れの木が!
玉川温泉は冬季通行止めになる山中にあり、なんでも冬のシーズンは山麓まで雪上車で迎えに来るのだそうな。しかも玉川温泉がある焼山の頂上にも火口温泉があり、ガスマスクをかぶって上る人もいるらしい。とにかく立ち枯れの木を見ているとその毒性がよくわかる。

そして15時半、予定時間までに玉川温泉に到着。

昔ながらの湯治場の雰囲気ぷんぷん      早速荷物を持ってチェックイン!
この旅館の従業員の立ち振る舞いはみんな気持ちがいい。礼儀正しいし丁寧だし、とにかく有名旅館なのにお高くとまっていないところがいい!

4畳半でテレビもない部屋 これで充分!    これが旅館内で使うパスポート
このパスポートを提示して温泉に入ったり食堂で食事したりするのだ。
湯治の宿という雰囲気濃厚!
玉川温泉は世界的に有名な強酸性の泉質で、塩酸を主成分とする温泉は湯治に有効とされている。従って湯治のお客様が多いのも特徴。よって我々のように観光と温泉巡りの旅行者は騒ぎまくるのは良くない。露天風呂もなく、本当にここの泉質の温泉を必要としている人のために開業しているのだ!

よって湯治客のための自炊部がある       外来もある大浴場と自炊部が直結している

荷物の整理をした我々は付近の散策に出かける。玉川温泉は火山源泉が敷地内に噴出しているのが特徴で、付近は湯気がもうもうと立ち込めている。

大浴場に引き込んでいる温泉からも湯気が立ち込める
これは北投石という天然記念物
この石を持ち帰ったりする奴がいるらしく、看板で厳重警告が書いてあった。

これが大噴!玉川温泉の源泉になる      日本一の強酸性ゆえ、入浴にも注意が必要
源泉100%だと酸が強すぎるので、温度は39℃くらいに設定されている。しかも最初に100%に入るのはやめるように警告されており、最初は体を洗って皮膚の表面をきれいにし、かけ湯をして肌を慣らし、まずは50%の源泉で肌全体に酸性湯を浸透させてから100%にようやく入れるという。

岩盤からは蒸気が噴出しており、岩盤そのものに熱がある。よって右の画像の建物は岩盤浴の小屋。湯治客の皆さんは朝から晩まで岩盤浴をやっている人もいるとか。我々は・・・・健康体なので岩盤浴の場所を取るわけにはいかない。
中にはシュラフを持ち込んで外の岩盤に直接横たわっているツワモノもいた。

蒸気の噴出孔は熱い熱い!気をつけないとやけどしちゃうけど、やっぱり手をかざしたくなる。
画像提供「寺ちゃん」

これだけの蒸気が噴出している景色は圧巻! でも本当に有毒ガスには注意!焼山では死亡例もあるとか

部屋に戻った二人は早速風呂へ向かう。今回は面白半分で撮影するのは湯治客の皆さんに失礼なので画像はなし。とにかく注意文の通り体と髪の毛を洗うところから始める。大浴場の中にはいろいろな種類の浴槽があり、100%源泉、50%源泉、そして50%の温湯、熱湯、発泡湯、寝湯、弱酸性湯、蒸気湯、打たせ湯と多種多様。
最初に50%の発泡湯に入ってみたが、これだけでも切り傷や引っかき傷には痛いくらい!そして100%にチャレンジしてみたが、肌も尻の穴も穴と言う穴が痛い!「寺ちゃん」は50%源泉の発泡湯が眼に入ってしまい、痛い痛いと大騒ぎ。とにかく気をつけないとヤバイ!
結局いつも長湯の二人も、今度ばかりは各浴槽とも5分以内で出てくる始末。「寺ちゃん」曰く「泣く子も黙る玉川温泉」と言っていた意味がよく分かった。
風呂の後は食事
玉川温泉は朝も夜もバイキング形式。バイキングと言っても大抵のホテルで出るような脂っこいものは一切なし。カロリー計算されたあっさり系の食べ物ばかり。肉団子も鶏肉だったりして本当に湯治をしているご老人の健康状態に配慮している。
今回は食事時のビールは遠慮して、部屋で飲むこととする。

食事後、普通ならばビールor温泉となるのだが、どうも強酸性のお湯に湯疲れしてしまったらしく、特に「寺ちゃん」はグロッキー。「ブラッディー」も疲れていたのだが、水分が欲しくてビールを補給。やがて1時間ほどすると「寺ちゃん」も復活してくる。
しかし「寺ちゃん」はこの日の再入浴は結局やめて、この日は湯疲れを取ることにした。
この日の話題は翌日のコース。当初は八幡平アスピーテラインを経由して盛岡に抜ける予定でいたのだが、アスピーテラインは前週に通行止めになったと言う情報を見たので、急遽ルート変更。山、海、山と来たので最後は再び日本海方面を攻めることに決定!翌日の天気予報は晴れ!いよいよ最終日にSpiritsの本領発揮!鳥海山と日本海、どちらも楽しみ楽しみ!
「ブラッディー」はビールを抜くべく?再び強酸性の湯にチャレンジ!しかし20分ほどでやはり諦める。
でもなんだかんだ言ってビールはこれだけ飲みました。
就寝は11時半ごろ。またしても3秒後には撃沈していたzzz・・・

11月12日(木):玉川温泉〜田沢湖〜仁賀保高原
そしていよいよ最終日。いつものように朝6時に起床した二人は早速温泉へ。湯治客は朝が早い!大浴場に行くと既に沢山の湯治客が温泉でゆっくりしていた。
前日の教訓から、温泉に入った後はシャワーを浴びて強酸性を流れ落とすこととして、なんとか対策する二人(笑)

そして天気は晴れたぞ〜!            喜びを屋根に上って表現?
最後の入浴を済ませた二人は朝食を摂りに食堂へ。やはりカロリーを考えた料理がバイキングで並ぶ。
でも結構カロリー高いもの取ってきた?
食事後は早速行動開始。この日は米沢まで戻らなければならないので時間はタイト!国道341号線を一路田沢湖方面へ向かう。この日のドライバーは「ブラッディー」担当。山岳ルートの高速ワインディングが楽しい!
しかも見て!この天気!
出発後30分ほどで玉川ダムに到着。ここは人造湖の玉川湖がある。ダムでせき止められた水に玉川温泉の強酸性水が混じっているので

水の色が緑色!                  神秘的だが美しいものには毒がある!

とにかくいい天気にいい空気!          「寺ちゃん」もすがすがしい!

「ブラッディー」もすがすがしい!(画像提供「寺ちゃん」)

玉川ダムを出発し、すぐに別のダム(名前忘れた)があるが、こちらは一度せき止められた水が流れてくるので今度は水が青い!ここでも小休止して

川口浩探検隊が切り開いた道の先には     透明度の高い青い水!
国道341号線を南下し、田沢湖が近くなってくると左手には秋田駒ケ岳が見えてくる。「寺ちゃん」が大好きだと言うこの山が見えるときに晴れてよかった!
これが秋田駒ケ岳。山頂までくっきり!
さらに南下すると「茶たての清水」の看板が!湧き水フェチの「ブラッディー」がここで水を汲まないわけがない!ということでいったん停止して湧き水を汲みに走る。ここの湧き水の隣にはペットボトルが置いてあり、1本50円で販売している。販売と言うよりも施設維持のための募金のようなもの。もちろん「ブラッディー」はペットボトルを1本買って水を満タンに!

これが茶たての清水                「寺ちゃん」も試飲
午前9時、田沢湖へ到着。元々は横をパスして角館に向かう予定でいたのだが、こんないい天気なのにもったいないと言うことで、田沢湖畔を半周してから角館に向かうこととする。
紅葉も天気がいいとさらに綺麗
特に水に濡れた後なので木も葉もみずみずしくて美しさ倍増と言う感じ!
湖畔の道路を走っていると、めちゃめちゃ景色のよさげな場所を見つけてわき道へ乗り入れる。実はこれが住民のための生活道路で、新しく出来た道では見ることが出来ない絶景の場所を通過するのだ!

だってこの景色だもん!              秋田駒ケ岳が見える!

とうことで二人して記念撮影!

とにかくどこを見ても綺麗としかいえない!   このアングル最高でしょ〜
日本で一番深い湖である田沢湖は晴れていると青さが際立つ。しかも
魚が見える透明度!凄い群れの魚たち!
湖畔道路を半周するとたつこ像に到着。朝早いと言うのにすでに観光客がうじゃうじゃ。しかし研修かなんか出来ているスーツ姿のサラリーマンだったので記念撮影したらそそくさと去って行った。良かった良かった!
3日前に夜暗くて見えなかったたつこ像も晴れた朝にはこの通り!

空とたつこ像と秋田駒ケ岳と            そして田沢湖の水と
お約束の記念撮影
田沢湖を後にした我々は県道を通って国道105号線に合流。まっすぐ由利本庄へ向かう。

とにかく秋田の道は何度も言うけどまっすぐ!  ひたすらまっすぐ!車はいない(爆)
途中から鳥海山がその雄姿を見せ始める。
秋田側から見た鳥海山はこんな感じ
国道105号線から直接7号線に出るのかな?そしてそのまま南下かな?と「ブラッディー」が思っていると、突然「寺ちゃん」が左に曲がるよう指示。何があるの?と聞くと「いいからいいから」と言う。指示のままに到着したところは

日本海が一望できる原っぱ!観光スポットにも何もなっていないので、おそらく「寺ちゃん」が単独で発見したスポットと思われる。ちなみにこの道路を頂上まで登ると秋田コロニーがある。
再び県道を進んで山の中へ突入。「寺ちゃん」に指示されるがままの運転が続く。向かっていたのは仁賀保高原。まさに鳥海山と日本海を一望できる高台になる。アプローチ路も高速ワインディングで最高に気持ちいい。だって・・・・

鳥海山がこうですぜ!              日本海がこうですぜ!
この頂上にレストハウスがあり、ここで昼食を食べようと考えていた「寺ちゃん」だったが、なんと11月から冬季休業!
おしゃれなレストハウスは休業中
そこで隣の土田牧場でソフトクリームを食べることに!

この土田牧場のソフトクリームは絶品!とにかく味が濃厚で舌の中でとろりとする感触がたまらない!「寺ちゃん」曰く、北海道のソフトクリームに近いという。この牧場のマスコットは

生まれて1年以内の子牛と             全くやる気のないセントバーナード(爆)
本当はレストハウスで食べたかった昼食だったが、この土田牧場にもジンギスカンが食べられる食堂があることが分かり、12時と言うこともあってここで食事してしまうこととする。この食堂が面白いシステムで、店内にある冷蔵庫から肉ともやしを買って、それを店内のBBQコンロで焼いて食べるのだ。
せっかくなので200g2450円の牛肉を買った!
二人が買ったのは土田牧場の牛肉200g、豪州産ラム肉200g、もやし一袋

店内の解説にフムフムとうなづきながら     ジンギスカンを焼く!
そして食べる!(画像提供「寺ちゃん」)
まさか東北でジンギスカンを食べるとは思わなかったが、自家製肉と言うこともあってめちゃめちゃ美味かった!
これはお店からサービスの牛乳
この牛乳もソフトクリームに負けず劣らず濃厚な味わいでめちゃくちゃ美味かった!最高の昼食を食べることができた二人は満足満足!

仁賀保高原〜酒田〜米沢〜川越
腹が満腹になった二人は仁賀保高原を後にする。ここからの運転は「寺ちゃん」に代わることとする。「ブラッディー」は若干眠気が・・・。強酸性の玉川温泉の疲れか?
仁賀保高原名物の風力発電と鳥海山
仁賀保高原から降りる山道も絶景。途中の展望台からは

日本海が一望できる。写真では分かりにくいが、山形県唯一の島である飛島が左手に見える
本当はこの後、鳥海ブルーラインという鳥海山を俯瞰するワインディングに行きたかったのだが、11月2日より冬季通行止めになってしまったとのことで断念。直接象潟の街に出ることとする。
象潟の町は別名を「陸の松島」と言われているのだそうな。その理由がこちら

その昔、象潟は松島と同じように小さな島が点在して、その島に松が生えていると言う景観だったのだとか。それが地震で地盤が隆起してしまい、水がなくなってしまった結果、ところどころに小山があって松が生えているという独特の景観になったのだ。よって今でも象潟と松島は姉妹都市になっている。
国道7号線に戻り、ここで秋田に別れを告げると言うことでお土産のために道の駅きさがたに立ち寄る。「寺ちゃん」はここで乾物を購入。
これ、道の駅にあったおかしな神様(爆)

道の駅の裏は展望台               日本海の雄大な波が見られる
傾きかけた太陽が日本海を照らす(画像提供「寺ちゃん」)
ここからは一路米沢に戻ることになる。国道7号線は延々日本海沿いを行く国道。「ブラッディー」はここで眠気に耐えられず撃沈zzz。酒田までの30kmほど記憶がない・・・。
よく寝てます!(画像提供もちろん「寺ちゃん」)
目が覚めると既に山形県酒田市に入っていた。高速に乗る前にここで給油。酒田みなとのインターから山形自動車道へ入る

山形自動車道の酒田港インター。高速のインターには見えないけど・・・。背後には山形県側から見る鳥海山
山形自動車道は太平洋側が村田インターから月山インターまで開通しているものの、日本海側は酒田から湯殿山までしか開通していない。しかも片側1車線の高速とはいえない高速道路。特に酒田以北は路肩も小さくて路面が波打ってる!
さらにこま切れで料金を徴収されるのも特徴で、本線料金所が至るところにある。高速1000円均一はどうなるの?

でも、前方には月山の雄大な姿を望み、横を見ると水田地帯に白鳥が群がっている。
湯殿山インターで一度高速が途切れ、自動車専用道路として開通している国道112号線を南下。なんで自動車専用道路なの?
「寺ちゃん」が言うには新道を自動車専用道路にしてしまったために、自転車や原チャリは山間部の旧道を通らなければならないらしい。まあ、そんな奴はいないらしいが・・・・
月山をトンネルでぶち抜いて作ったこのバイパス、将来高速が開通したらどうなるのかな?開通しないか・・・・?
国道112号線沿いにあっためおと神社
なんかこの辺にはこういう神社が多い!というか「寺ちゃん」がこういうものを目ざとく発見しているとも言うが(笑)
月山インターから再び山形自動車道になり、最初に出てくる月山P.A.で一休み

月山P.A.から月山を望む。夕陽に映えて美しい。隣の湖はダム湖の月山湖
山形自動車道はこの後寒河江市、山形市を経由して山形市郊外で東北中央自動車道と交差する。
寒河江付近で日が落ちてくる
山形JCTで東北中央自動車道に乗り換え、終点のかみのやまインターで国道13号線へ。夕方の通勤ラッシュが始まる中、17時半に米沢に到着。辺りはすっかり暗くなっていた。
そして旅の締めくくりは・・・・

赤湯の龍上海で始まった旅は米沢の龍上海で締めくくり!米沢の龍上海は赤湯の本店に比べると味噌が多めで辛さが強い。チャーシューは柔らかくてこちらのほうが上。麺は心なしか固めのような気がする。
最後までご当地を満喫した3泊4日のキリギリス大名旅行は18時、「寺ちゃん」宅で解散。「寺ちゃん」のご両親にご挨拶をして「ブラッディー」は川越へと向かったのであった。
最後にお世話になったジムニーと「寺ちゃん」にお別れ
「ブラッディー」はその後国道13号線で福島飯坂へ出て東北道に乗り、安達太良S.A.で休憩後はノンストップで羽生インターまで激走。羽生から川越まで一般道で帰り、自宅到着は20時。米沢ー川越間4時間!米沢の近さを改めて感じたのであった(爆)

最初に「寺ちゃん」にお礼が言いたいと思います。本当にありがとうございました。とにかく考えてくれたルートも、観光地も、宿も何もかもパーフェクトでした。一度言ったことがないと絶対に分からない景勝地や秘湯、「寺ちゃん」がいなかったらこの旅はもっと味気ないものになっていたはず!感謝感謝です。
そして二人で行ったことで、行く先々での会話も本当に楽しませてもらいました。また行きましょう!

そして今回の旅行の費用にはビックリ!宿代が3日間で3万5千円程度。高速代が軽自動車だったと言うことで6000円程度(米沢から先のみ)。ガソリン代が12000円程度。高速代とガゾリン台は二人で割ったとして考えると、一人当たり5万円かかっていないのです。これに昼食代と景勝地での入場料、駐車場料、お土産代、ビール代を考えても絶対に7万円でお釣りが来る計算!大名旅行とはいえ、こんなにコストパフォーマンスに優れた旅もないのではないでしょうか?

現在「人生の夏休み」中の二人ゆえ実行できたことかもしれませんが、こういう経験って人生に一度くらいはやってもいいかな?と思います。もし機会があれば皆さんも計画してみてください。相談に乗れる友達が、Spiritsにはたくさんいます。

旅行記トップへ

inserted by FC2 system