Bloody's Tea Room
Team SPIRITS Web Master 「Bloody]の趣味の世界へようこそ

2023/05/24 19:44更新 

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〜「ブラッディー」の全国制覇達成!小笠原旅行記!
 

ケータイ位置取りゲーム「コロニーな生活Plus」の未踏破エリアとして唯一残っていた小笠原。しかし小笠原に行くには24時間かかる「おがさわら丸」による船旅しか方法がなく、しかもおがさわら丸は6日に1便しかないという航路。つまり一度小笠原に行ってしまうと6日間帰ってくることができないという渡航難関な地域。しかし、この全国制覇の野望をやり遂げるにはどこかで会社を休んででも行くしかない!
但し、小笠原のツアーを確認してみると一人旅でも申し込めるのは閑散期に限られ、GWや夏休みでは受け付けてもらえない。そこで練りに練った計画として6月10日からの6日間に目標を定め、計画を決めたのが3月。そこから会社への休暇届などを用意周到に準備。
おがさわら丸を使った「おが丸ツアー」は出航2ヶ月前の10時受付開始なので、4月10日にいよいよツアーを申し込んだのだが、受付開始5分で完売していた・・・。しかし、電話に出たお姉さんによると「おが丸パック」は数に限りあるツアーなので、現地の宿さえ確保できれば船の空きはたくさんあるのだという。そこでいろいろ調べた結果、父島の「海遊」という宿に連絡。無事に宿が確保できたところでおがさわら丸をネット予約。2等寝台を往復手配できたことでいよいよ準備が整った。
ちなみにおが丸パックを使って「海遊」をに宿泊すると12万円ほどかかるのだが、別々に予約すれば往復船賃61160円と宿代1泊2食付き40500円の合計101660円で済む!
34年ぶりに海水パンツを買い、日焼け止めクリームを買って準備万端!いよいよ6月10日(土)、小笠原への旅が始まったのであった。

5月10日(土):川越8:30発〜 浜松町9:30着〜竹芝埠頭11:00発〜おがさわら丸〜父島二見港翌日11:00着

おがさわら丸は竹芝桟橋を11時に出航するのだが、10時半までにはチェックインを済ませて欲しいと言うことで、8時半に川越を出発。東武東上線〜山手線で浜松町まで行き、浜松町で遅い朝食を摂ってから乗り込むこととした。
浜松町駅前にあった40階建ての貿易センタービルも取り壊されてしまった。
異様な形で伸びている長い建物はモノレールの浜松町駅。貿易センタービルの中に駅があったので、ビルがなくなって駅だけ残った。
駅前のデニーズで朝食
ここでがっつり食っておいて、おがさわら丸内でのランチは食べないという計画。さすがに10時にモーニング食って12時にランチは食えない。
腹も一杯になったところで竹芝桟橋まで徒歩で移動。7分ほどで到着

竹芝桟橋に来るのは3年ぶり。前回は伊豆大島弾丸旅行の時だった。この日のおがさわら丸はかなりの乗船率。待合所がごった返していた。何でも560人乗るらしく、特1等や1等は満室。2等寝台も満室らしい。
ちなみに父島の人口が2100人、母島が460人とのことで、おがさわら丸に乗船中の560人が上陸すると島にいる人のうち5人に1人が観光客と言うことになる。

これがおがさわら丸。6日に1回竹芝と父島を結んで運行している。小笠原への物資輸送もこの船が一手に担っているので、日本一欠航がない船なんだそう。排水量は11000トン。エンジンを2基積んでいて最高速24ノットというかなりの高速船。ちなみにかつての戦艦大和は4つのエンジンで27ノットだったので、その高速ぶりがわかる。現在のおがさわら丸は3代目で、この船の就航で小笠原までの所要時間が1.5時間短縮された。
私が乗り込むのは2等寝台。ネット事前購入で片道30580円。

この日は乗船客も多いので10:15頃から乗船開始していた。乗り降りは見事に階級制度で成り立っていて、最初に7階の特1等、次に6回の1等という感じで最上階から乗船して行く。私の2等寝台は乗船口ロビーのある4階。船内は6階建て構造になっていてエレベーターもある。
小笠原は島固有の生物が数多く生息しているので、生態系を壊さないように靴裏などを念入りにブラシマットでこすってから乗船する。

ではここでおがさわら丸の船内を案内。

これが2等寝台エコノミーベッド。昔の寝台特急のB寝台のような2段式ベッドになっていて、カーテンを閉めると一応プライベート空間になる。往路は上段、復路は下段に乗船したが、ここにずっといると息が詰まりそうなのでなるべく船内の広いところにいるのがベター。
これはランクで言うと下から2番目。一番安いのが2等和室だが、こちらはサンライズののびのびシート構造に近い。特2等寝台は2等寝台にTVが設置されている程度であまり差がない。1等、特1等になると個室のツインベッド構造になっている。もちろん等級別に区画が分かれているので、他のクラスの船室には入ることが出来ない。
こちらはシャワールーム
各階に男女別3室づつあって24時間シャワーを浴びることが出来る。もちろん無料。潮風に当たる機会が多いので何度でもシャワーを浴びることが出来るのがよい。トイレも洗面所も別々に各階に設置されている。

こちらは乗船口のある4階ロビー。サービスカウンターと現在位置をリアルタイムに表示するモニター、ちょっとした休憩スペース、自動販売機コーナーがある。また観光協会の相談窓口が置かれる時間帯があって、島内観光の相談をすることも出来る。

自動販売機コーナーではカップラーメンやスナック類、ビールやソフトドリンク類を販売していて、電子レンジや熱湯の給湯器もある。若い人たちは高い船内レストランを使わず、カップラーメンを食べている人たちも多い。ビールはロング缶が330円、レギュラー缶が250円と以外と良心的価格。オリオンビールも売っている。

左は3階のミニサロン「南島」。窓もなくちょっとしたスペースなのでいつも空いている。喫煙室とつながっているので、ここで読書するのもいい。
右は6階の船内ショップ「ドルフィン」。おがさわら丸Goodsやコーヒー、おつまみやドリンク類、冷凍食品まで売っている。営業時間は21時までなので注意!

左が4階にあるレストラン「ChiChi-Jima」で右が7階にある展望ラウンジ「HaHa-Jima」。レストラン営業は往路がランチ、ディナー、モーニングの3回。復路がディナー、モーニング、ランチの3回。ランチとディナーはメニューが同じで麺類などの700円からビーフシチューの2000円くらいまで結構豊富。定食類は大体1200円〜1600円くらいが多い。夜の営業時間終了後は解放されて自由スペースとして23時まで利用できる。
展望ラウンジでもパスタなどの提供があり、生ビールやカクテルも飲める。展望ラウンジには持ち込みもOK。こちらは23時〜7時を除いて常時開放されている。


解放デッキは屋上と7階、6階の舷側と船尾にあり、椅子も多数あるので2等船客はここで過ごすといいかもしれない。7階の船尾デッキは展望ラウンジともつながっているので、天気が良ければ潮風に当たりながらの生ビールも飲むことが出来る。
喫煙所は狭いながらも3階、5階、7階にあって、以外とタバコは吸いやすい環境にある。

さて、ここでおがさわら丸24時間の旅を楽しむための必須Goodsを紹介。
@サンダル:船内で歩き回ることも多いのですぐに履けるスリッポンタイプのサンダルがあると便利
A船内着:パジャマで動き回るのはちょっと気が引けるので、スエットなどの楽な服装を持っていると便利。シャワーに行く時もつかえる。
Bタオル類:バスタオルとナイロンタオルはシャワーを浴びる際に必須
C歯磨き類:もちろん歯ブラシなどの供えはないので必須
D小さなバッグ:財布やスマホなどを持ち運ぶのに船内用に小さなバッグがあると便利。
E文庫本:東京湾を出てから父島に近づくまでの20時間は電波が通じないのでスマホは役に立たない。時間つぶしの文庫本があるといい

さて、おがさわら丸は定刻の11時に竹芝桟橋を出航!出航5分前には4階ロビーでドラが鳴らされるのだが、残念ながら見逃した。

出港時には一度バックしながら晴海埠頭へ入り、そこで方向転換してからレインボーブリッジの下をくぐる。大きなおがさわら丸が隅田川の河口を横に塞ぐ形になるのは見ていてすごい。
ちなみにこの日、沖縄付近には台風3号が接近しており、3日後には小笠原と伊豆七島の中間を横断する予定だった。東京も梅雨入りしているのでこの日も曇天。但し乗船するまで雨は全く降らず。出航してから雨がぱらついた程度。

出航してすぐ、右舷側には大井コンテナ埠頭と羽田空港が見えてくる。いつも陸側からしか見ることができない景色は新鮮。

東京湾内を航行中は速度制限があるのだが、それでも高速船のおがさわら丸は次々と貨物船や浚渫船を追い越して行く。特に浦賀水道あたりでは航路が狭くなるので湾を出る船が一直線に並ぶ様は壮観。

いつもは車で通過している東京湾アクアラインを海側から見るとこんな感じ。左は通気塔の「風の塔」

さて、小笠原まで24時間かかると書いたが、実はそのうち3時間ほどは東京湾内の航行なのだ。東京湾のでかさがよくわかるというもの。しかも東京湾を出てから1時間ほどもすると伊豆大島の付近を通過する。こう考えると伊豆大島の近さも逆によくわかる。
船尾の甲板には小笠原への物資を満載したコンテナ
これが島の人の生命線になっている。この物資輸送もあるのでおがさわら丸は何としても運行しなければならないのだ。ちなみに東京湾も高波の心配がなく、父島の二見港も二見湾内にあるので波や風の影響が受けにくい。このことがおがさわら丸の欠航率を引き下げているのだ。

東京湾を出るといよいよ太平洋へ。洋上に出るとあまりお目にかかれない船にも遭遇する。左はなんの船かわからないが、もしかしたら掘削船かも。右は海上自衛隊の潜水艦。洋上で見ることができるのは貴重かも。

さて、ランチタイムの終わった食堂では14時半から観光ガイドによる「小笠原を120%楽しむために」という説明会が開催される。所要時間30分なのだが、これを聞くと聞かないとでは小笠原での楽しみ方が全く変わってくると言っても過言ではない。
特に小笠原に生息する動植物に関する知識は、これを聞いておけばバッチリ。

さて、15時を回るとそろそろ暇になってくる。ということでやることは
ビールを飲むことくらいしかない(爆)
でも潮風に吹かれてデッキで飲むビールのなんと旨いことか。結局ディナーまでにロング缶2本、レギュラー缶2本を飲みきってしまった。
そして17時半からはレストランでディナータイム
この日は560人も乗っていると言うことで行列!並んでから食べ始めるまでにたっぷり15分はかかった。
私が注文したのはタラのチーズフライ定食1500円。ちょっと高いがこのタラの味には大満足。本当は母島産イサキのフライが食べたかったのだが、あっという間に売り切れたらしい。

ということでディナーが終わったころに日没。残念ながら曇天で夕陽を拝むことが出来ず・・・・。この曇天で星空を見るのを諦めた乗船客も多かったらしい。ところが・・・・
20時頃にふと窓の外を見ると金星がくっきり見えたので、もしかして!と思って屋上デッキに出てみると・・・・なんと満天の星空!
残念ながら画像撮影しても全く映らなかったのだが、とにかく北極星や北斗七星はもちろん、ありとあらゆる星座が見える星空には感動!しかも星座に詳しい人が一人いて丁寧に解説までしてくれた。
そして圧巻だったのは流れ星。ぼうっと空を見ていると1分に1個くらいは流れ星が見える。ほとんどがちょっと流れる程度だが、30分に1個くらいは大きく流れる星が見える。この感動はとても言葉では説明できない。
ということで23時過ぎにはレストランの開放も終了するのでここで就寝。


翌朝5時頃、目が覚めてしまってデッキに出てみるとかなりの人が出ていた。どうやら日の出を見ようと集まったようだが、残念ながらこの日の朝日は拝むことが出来ず・・・。おがさわら丸は東京都小笠原の中間地点を既に通過していた。
ちなみに2等寝台で相席になった方から教えてもらったのだが、東京から小笠原に向けて航行していると、明らかに海の色が変わってくるのだそう。

左から東京湾内、明け方、父島到着直前の海の色。東京湾内は明らかに汚い。明け方は黒潮を横切っているので海はきれいだがちょっと黒い。そして小笠原周辺は「ボニンブルー」と呼ばれる真っ青な海が広がる。

さて、朝はさすがにビールは止めてコーヒーを飲んで過ごす。7時になるとレストランが開くので和定食Bを注文。お値段1000円は高いが、実はこの卵が絶品の味なのだ。東京発は鮭の塩焼きで小笠原発は鯖の塩焼きがつく。
朝飯を食べ終わってからもやることがないので二度寝するzzz(笑)

目が覚めたのは9時半頃。そしてデッキに出てみると

おがさわら丸は小笠原諸島の最北にある聟島列島を通過中。ここまで来てもまだ父島到着までは1時間半かかる。
天気予報では曇りだったのだが、見事な晴れ!気持ちいい〜
さて、父島到着直前、10時半になると接岸時に大きな揺れが来ても大丈夫なように部屋へ入るよう、各自部屋に戻るように指示される。フロアの出入り口にもパイロンが立てられる。
ということで定刻の11時に父島二見港に到着!
待合所周辺にはお出迎えする宿の人たちが多数集まって、カードを掲げてくれている。
ちなみにこの日の乗船客560人のうち100人程度は島の人だったらしい。おがさわら丸がドックに入る5月には観光客が来ないので、5月〜6月に1ヶ月程度の休暇を取って内地(小笠原の人は本土のことを内地という)へ行く人が多いのだそう。

と言うことで最大の目的の位置取りゲームを登録!コロプラの砲はこれでコンプリート!そしてびっくりしたのはケータイ国盗りのほう。なんと600国しかないはずなのに601国目の踏破メッセージが出た。いわゆるシークレットアイテムか!
何はともあれ14年かけて日本全国制覇がここに完了した!

6月11日(日):11:00「海遊」チェックイン〜12:00海遊びツアー〜15:00宿へ帰ってまったり

さて、二見港には宿泊先の「海遊」からお迎えが来ていた。なんと御年81歳の女将さん。私の母と同じ昭和16年生まれ。

こちらがその女将さん。最終日に記念撮影させてもらった。女将さんの運転で宿まで向かうが、なんせ500mも離れていないのですぐ到着。
ちなみにこの女将さん、とても気さくな人で、滞在中食事をしている時には常に隣に座って島の話や身の上話をしてくれた。
元々旦那様が父島の出身で、旦那様のお父さんが父島で海遊を営業していたのだそう。昭和50年代に世田谷から父島に移住し、現在は旦那様が亡くなったので息子さんとこの海遊を経営している。

これが海遊。1階は中華料理屋さんになっていて、島の人たちの人気店。2階に客室2つ、1階に客室1つがある。元々私は一人部屋の1階を予約していたのだが、台風3号の影響で2階の部屋が1つキャンセルになり、女将さんの好意で2階客室に泊めてもらえることとなった。
部屋は右の画像のように3名以上泊まれる広々としたリビング、トイレとバスルームは別でキッチンも完備している。バスルームはシャワーではなくバスタブ付き。ちょっとしたワンルームマンションのよう。
ちなみにもう1つのお部屋には40代くらいの夫婦が宿泊していたのだが、なんと1ヶ月滞在しているのだとか。どんな仕事している人たちなんだろう・・・・。

そしてバルコニー側から見た海遊がこれ。部屋のバルコニーからは大村海岸を見ることができ、ビーチまでは徒歩30秒!これで1泊2食付き13500円は激安と言える。

さて、荷物を置いて海に出る準備をして12時に宿の前でお迎えを待つ。この日は「マッチの星空屋さん」というところに船のツアーをあらかじめ予約していたのだ。元々有名な南島というところに行きたかったのだが、この日は波が高くて上陸できないとのこと。そこで比較的波の少ない父島北端、兄島との海峡にある海上公園の方でシュノーケリングをすることとなった。
これが「マッチの星空屋さん」の船
この船に今回は子供1名を含む8名が乗船した。後部デッキだけでは座れないので、前部デッキに3名座って欲しいと言われ、真っ先に私が手を挙げて前部デッキに陣取った。
前部デッキからの眺めはこんな感じ
ここにいると波を乗り越える時にもろに波をかぶるのだが、これが最高に気持ちいい!もちろん濡れてもいいカッコをしてきたので全く問題なし。

船は二見湾を出て父島の西側を北へ向かう。洋上から見る父島と青空、海のコントラストがこれ以上ない美しさ

到着したのは兄島海域公園。兄島は無人島なので周囲に人は全くいない。そして父島との海峡部分にあるこの公園、水の透明度がものすごい。なんせ泳いでいる魚が船の上から見えるくらい。ここで30分ほどシュノーケリングを楽しむこととする。
私は海水パンツを買ったのが34年ぶりと言うくらい海で泳いでいなかったのだが、水に入るとすぐに昔の感覚を取り戻した。シュノーケリングは初体験だったのだが、とにかく色とりどりの魚が目の前を泳いでいくのは圧巻の一言。水中撮影できるカメラを持ってくるべきだった。
さて、泳ぎ疲れたころに船頭の「マッチ」さんが一言。「南島に上陸することは出来ませんが、付近の海域まで行ってみましょう」
これは嬉しい!早速父島の西側を今度は南下して南島に向かう。

とにかく言葉も出ないくらいの青い海!全速力でも10ノットくらいだと思うのだが、とにかく気持ちいい。航行すること30分ほどで南島周辺の海域に到着。すると「マッチ」さんが叫ぶ。「イルカ、イルカ!」

ハンドウイルカとハシナガイルカの2つの群れに遭遇することが出来たのはとてもラッキーなのだそう

そしてこれが南島。有名な洞窟もくっきり見ることができた。次回は絶対に上陸したいものだ。上陸できなかったもののしっかり南島も見られたので二見港に帰港しつつ沿岸の観光を楽しむ。

南島周辺には溶岩が凝固した小島が多数ある。これも他ではなかなか見られない光景。右は父島南端にあるジニービーチ。ここにくるのはかなり大変なので人は全くいない。
この隣にはジョンビーチという海岸があるが、この「ジョン」はジョン万次郎から名付けられたのだとか。
ということで大満足の海のツアーは15時に二見港へ帰港して終了。なんでも翌日には台風の影響で波が高くなるので船は出せなくなるのだとか。次に船が出せるのは14日(水)、つまりおがさわら丸の出航日。初日に海のツアーを入れておいたのはラッキーだった。

さて、二見港に到着後はまず買い出し。父島には生協スーパーがあってここが島民の台所。ここでビールとおつまみ、ソフトドリンクを購入。
この日はおがさわら丸入港日なので島の人たちが一斉に買い出しに来ている。よってこの大行列。
ちなみに父島内にはこの生協スーパーの他にスーパー小祝、佐藤商店という店舗があって、佐藤商店と生協スーパーは朝6時半から営業している。
宿に帰ってまずはシャワー。なんせ全身潮まみれだからねえ。さっぱりしたところで洗濯をして一休み。夕食の18時までは部屋で休息zzz。
そしてこれが夕食。もちろんご飯と味噌汁がつく。
刺身はオナガダイとクロムツ。そしてクロムツの煮付けと天ぷら盛り合わせ。どれも新鮮でめちゃめちゃ旨い。特にクロムツは部位によって全然食感も味も違う。煮付けは旨すぎて骨までしゃぶってしまった。
この日だけは隣の部屋のご夫婦と夕食を共にしたのだが、このご夫婦と女将さんとの会話も楽しい。

さて、大満足の夕食を終えた後は部屋でまったり。但し、この時期父島ではシロアリが大量発生する日があるそうで、シロアリが出た日には部屋の電気を消してカーテンを閉め、ひたすら耐えることが必要なのだそう。但し私の滞在中は幸いシロアリの大量発生に出会うことはなかった。大量発生すると車を運転していてもワイパーを動かさねばならないくらいだそう。時刻は街路灯の点灯する19時からの1時間に限られるそうだが、その時間、島民の皆さんは絶対に外に出ないのだそう。

また、観光客はおがさわら丸の航海日程に合わせて行動するので、島の中で同じ人に何度も出会うと言う体験をする。そして帰りのおがさわら丸では知り合いにばかり会うということも経験する。これも小笠原旅行の醍醐味の一つ。
さて、まったりタイムはもちろん生協で買ってきたオリオンビールで晩酌
しかもこの日、夜の天気は快晴!バルコニーで満天の星空を見ながら飲むビールは最高に旨かった。
ということで父島滞在1日目は大満足のうちに終了した。

6月12日(月):6:30起床〜朝飯〜9:00島内一周ツアー〜16:00宿に帰着〜夕食

滞在2日目のこの日を父島観光のメインの日と定めていたので、事前に一日観光ツアーを申し込んでいた。
宿の朝食が7時と言うことで6:30に起床。早速朝食へ向かう。ちなみに海遊は中華料理屋さんでもあるので、食事はお店で摂ることとなる。
旅館の「ザ・朝飯」という感じがいい
ちなみに目玉焼きがあるが、小笠原では養鶏を行っていないので卵は貴重品。なんでも10個360円くらいするらしい。ちなみにパッションフルーツがあるが、私は果物が苦手なので残炎ながら遠慮。
ちなみにこの日の天気予報は曇り時々雨だったが、この時点ではまだ晴れていた。
朝ドラを見たりしながら部屋でまったりし、8:55に宿の外へ。
9:10頃に小笠原ボニネンシストラベルの林さんがワンボックスで迎えに来てくれた。今回のこのツアー参加者は私を含めて5名。ワンボックスならばゆったり。私は最後尾の3列目シートに座ることとなる。
お客様を次々にピックアップして最初に向かったのは

なんと大村海岸!海遊の目の前じゃん(爆)。というのも右の画像がその目的。木の枝が3本刺さっているところにはアオウミガメの卵が埋まっているのだ。アオウミガメは夜中に産卵しに大村海岸へやってくる。それを巡回員の皆さんが確認して「ここに卵があるからね」と言う印を付けておくのだ。卵がふ化する前にこれから向かう海洋センターへ運んで、ふ化した子供たちを飼育するというわけ。
ちなみに卵がふ化してアオウミガメの子供たちは海の明かりを頼りに海へ帰って行くのだが、かつてお祭りをやっていた際にお祭りの灯に誘われて大村公園内に大量侵入してきたというエピソードがあるらしい。
その他、ガジュマルの木やタコの木、ヒメツバキなどの樹木など、ガイドの林さんが丁寧に説明してくれる。

次に向かったのは大村海岸近くにあるビジターセンター。というか海遊の真ん前。ここは小笠原に関する基本的な説明が全部展示されているまさに初心者向け勉強の施設。実はこのツアーには足の悪い方がお一人参加されていて、その方のためになるべく山歩きはしない方向で林さんがスケジュールを組んでくれていたのだ。よってなるべく平地で小笠原を堪能できるコースになっている。

小笠原は一度も大陸と陸続きになったことがないということで、先史時代から島固有の生物が現在まで生きながらえているという貴重な地域。それがきっかけで世界遺産に認定されている。文明が入ったのは江戸時代から。御朱印船の技術を応用した船で幕府が派遣したところから日本の国土としての歴史が始まっている。ちなみにペリーも日本に来航する前にここに立ち寄っており、その際に日本人の先住民族がいたことから「日本の国土」と認めたという歴史もあるらしい。近代日本国家が最初に派遣したのが現在も江東区に保管されている明治丸。なお、ジョン・万次郎も小笠原に立ち寄っており、太平洋の重要な洋上中継地として、昔から機能していたことが記されている。

館内には先住民族が使っていた家のレプリカや船なども展示されている。他にも生態系に関する展示や鳥の生息状態、アホウドリの生態などの解説などもあって、本当に「小笠原を知るため」にはぜひ立ち寄りたい場所。10分ほどの映画による説明もある。

さて。ここからは車で移動して海洋センターへ向かう。海洋センターは二見港の対岸、製氷海岸にある。この近くに製氷工場があったことからこの名がついたそう。

海洋センターの目玉は前述した通りアオウミガメの飼育。大村海岸で産卵された卵をふ化させて1年間飼育し、絶滅危惧種を守っている。アオウミガメ以外にもアカウミガメなどもいてその体格の差を見ることもできる。キャベツを好んで食べるそうで、餌やりをすることも出来る。

アオウミガメの子供たちは昨年生まれた1歳。ふ化した日順に水槽を分けて飼育されている。今年の赤ちゃんがここに来た際には海に帰されるのだそう。右の画像は白くなった変種のアオウミガメで、こういった特殊な亀たちはこのままこのセンターで飼育されている。

次に向かったのは水産センター。ここはアオウミガメの人工ふ化発祥の地。敷地内には「小さな水族館」という施設もある。ちょっとびっくりするのは小笠原の海洋系施設は入場料が無料であること。もちろん海洋センターも水産センターも無料。
ちなみにアオウミガメを漢字で書くとこんな漢字なのね〜

センターの敷地にはアカバの歯磨きを体験できるところがある。アカバに歯ブラシの付いた長い棒を向けると、積極的なやつは口を開けて「磨いて磨いて!」と寄ってくる。

小さな博物館館内はさすがに「小さい」のだが、小笠原固有種の魚などは全て展示されていると言ってもいい。前日に兄島で見た魚たちもたくさん泳いでいた。
ちなみにサメのはが何重にもなっているって言うのは初めて知ったかも。
さて、時刻は12時。そろそろ昼飯時なのだが。ちょっと小雨が降ってきたと言うことで雨宿りできる場所で昼食を摂ることとする。
元々はウェザーステーションという展望台で食事する予定だったのだが、雨が降っていると厳しいと言うことで向かったのは大根山公園。

ここは元々墓地として整備された公園なのだが、屋根のあるトイレ付き施設もあって食事を摂るには最高。
ここで各自持ち込んだお弁当を食べる。
私は宿の目の前にある佐藤商店で買ったおにぎりを食べる。6時半に買った時はまだ温かかったので手作りなのかなあ。1個が小さいので4固化ってあっという間に平らげた。

この公園には日本軍の古い施設や戦争遺産がある。左の画像はトーチカで今でも中に入ることが出来る。右の画像は87式中戦車の砲塔と24cm榴弾砲の方針。別の場所で発掘されてこの公園に保管されたらしい。24cm榴弾砲は、戦時中に二見湾側から山を飛び越えてアメリカ艦艇に命中させたほどの精度を持っていたそう。他にもヤンマー製エンジンを積んだ軍備移動車の残骸などもある。
続いて向かったのはウェザーステーション
この頃になると雨も止んだのだが風が強い強い!さすが台風接近中。丘の上から見ても波の高さがわかる。これは船が出せないよねえ。
しかし父島周辺は青空も時折見えていて観光には全然問題なし。ちなみにウェザーステーション周辺は灯がないので、夜は星空見学のナイトツアーとしても有名だそう。
ウェザーステーションはその名の通り気象施設がある場所
でも、この施設も元々は日本軍の施設で、ガジュマルの木はそのカモフラージュになっていたそうな。

続いて向かったのは宮之浜。ここは父島の北端で海水浴客が多い場所。この日は波も高いのでサーファーたちがたくさん群がっていた。
前日に行った兄島の対岸にあたる場所なので水がとても綺麗。

続いては高台の長崎展望台に向かう。ここも父島の北端で前に見えるのが兄島。この兄島の右画像尾根部分に飛行場を作る計画があったそうな。なお、長崎という名前は別に九州の長崎とは関係なく、右の画像の岬が「長い岬」だったからなのだとか。
この時間になると天気は完全に晴れ!高台からの景色も見事。

ちなみにこの地域も植物生態系が独特で、ここにしかない低木や花もあって、それを林さんが丁寧に解説してくれる。港近くとここでは朝咲いて夜落ちてしまう花で有名なハマボウなども木の高さが違う。

続いてはJAXAの電波望遠鏡施設。VERAと言われる連携電波望遠鏡施設の一つで水沢(岩手)、入来(鹿児島)、石垣(沖縄)、小笠原(東京)の4つの施設が常に連携して星の観測などを行っている。この4つの施設を三角測量の容量で宇宙観測するというわけ。ちなみにこの電波望遠鏡が数年前にブラックホールを発見したことでも有名。

続いては夜明山。ここは父島西側のエリアにあたる場所で近くに初寝浦展望台がある。なんと言っても有名なのは右画像の二宮金次郎の像。実はここ、日本軍の施設があったのだが、それをカモフラージュするために小学校のように見せかけるという策を考え、二宮金次郎の像を建てたのだとか。但し現時点でクビがない。どうも戦後にアメリカ兵が持ち帰ってしまったという噂がある。
そして現在この場所では大規模なアンテナ設備を建設中
これ、自衛隊のアンテナ設備らしい。何に使うものなのかは知るよしもない。

こちらは展望台に向かう途中にある旧日本軍の発電所跡。この中にはかつての発電所パーツも無造作に放置されている。右画像の穴は爆撃されたもの?と思ったのだが、どうやらこれは建物内部で爆破があった跡の模様で、この上の屋根が内側から膨らんだように変形していた。

そしてこれが初音裏展望台からの景色。展望台にはこれも日本軍の監視所跡と思われる建物が残っていた。こんな感じで父島では至る所に旧日本軍の施設が残っていて、ちょっと歩いて回るだけですぐに何らかの痕跡を発見することが出来る。

続いて向かったのがコぺぺ海岸。車がないとなかなか行けないところで、近くにある小港海岸まではバスで行けるが、そこから歩いてこなければ行けない。名前が面白いがコぺぺさんという人の名前から付けられたそう。

ちなみにこのコぺぺ海岸ではヤドカリを一杯見ることができた。小笠原では往路のおがさわら丸船内で説明のあったようにヤドカリやカタツムリなどの陸産貝類が豊富。古い地層から出てくるアンモナイトなども陸産貝類。つまり古代生態系に近い環境が今でも残っていると言うことなのだ。
ということで今回のツアーはここで終了。二見港に戻ることとなる。

途中通過したのが境浦海岸。この海岸の真ん中に見えるのが濱江丸という沈没船。太平洋戦争末期の1944年に魚雷で撃沈された輸送船。現在でもそのまま放置されており、逆にその船体が魚介類の宝庫となっているそうな。この海岸に行くには境浦海岸バス停から200mほどの高さを降りて行かねばならない。
ということで9:00〜16:00の父島一日ツアーがここに終了!二見港で解散となる。
宿に帰る道のりでまたしても生協に寄ってビールを買い込み、海遊に到着したのが16:30。ここで初めて土砂降りの雨が降ってきた!なんという晴れ男ぶりなのか(笑)

この日は早めに宿に落ち着いたので、女将さんが夕食を17時半に設定してくれた。
この日の夕食は超豪華!
左上が小笠原名物の島寿司。オナガダイとソデイカを漬けにしてわさびではなく辛子を挟んで握ったもの。これは絶品だった。そして左下がレンコダイの唐揚げでこれはひれもパリパリ食えるほど。白身がまた旨いのよ。そして真ん中がアオウミガメの刺身と内臓の煮付け。亀を食う!しかも刺身で!と思うが、実は馬刺しに近い味で実に旨い。内臓の煮付けもほろりと口に溶ける味わい。
本当はこの日、島の居酒屋さんにでも繰り出そうかと思っていたのだが、この豪華な晩飯にありついてしまったのでお腹いっぱい!結局食べた後は部屋でビールを飲んでまったり過ごすこととなった。

ちなみにこの日、台風3号は八丈島と父島の間を南西から北東方向へ通過。21時過ぎから風が強くなってきたのだが、結局豪雨にはならず。
でもさすがに南方の島の宿なので、部屋の窓にはシャッターがついていてそれを下ろして夜を越すこととなった。

6月13日(火):6:00起床〜朝飯〜島内ブラブラ散歩〜海水浴〜18:00夕食

滞在3日目のこの日。実は朝7:30発のははじま丸で母島に日帰りで行くことにしていた。母島ではPoCoさんという方に母島2時間半観光をお願いしていた。ただ、前日の台風の影響でははじま丸が予定通り出港するか?が決まっていなかった。
とはいえ出航すること前提で6時に起きて6時半に朝食を摂ることになっていた。この辺も海遊の女将さんが臨機応変に対応してくれる。

天気は回復したのだがやはり波が高い。と言うことでまずは朝食。この日はピザトースト。アボカドが乗っていて実に旨い。コーンスープも有難い。
まずは食事を終えてははじま丸の運行状況をネットで確認。すると・・・・「本日のははじま丸は波が高いため出航が11時に遅延します」
11時出航となると母島には1時間しか滞在できない・・・これでは諦めるしかないということで、PoCoさんにメールしてキャンセル。PoCoさんからは「明日も日帰りで来れますよ」と進言してもらったのだが、最終日にあくせくしたくないと言うこともあって断念した。
南島と母島、両方行けなかったのでこれはもう一度小笠原に来るしかあるまい。
暇になってしまったので一度部屋に戻ってこの後のことを考える。朝ドラを見てから思いついたのがすぐ近くにある大神山へ登ること!宿からも見える展望台は二見湾が一望できるので気持ちいいはず!
こちらは昭和天皇が昭和2年に小笠原に来た時の祈念碑
元々別の場所にあって戦災で壊れてしまったそう。よって下半分は作り直され、大村海岸前の公園に残されている。大神山公園は海遊隣の公園と大村海岸、そして大神山からなる都営公園。敷地は広いがその大半が大神山という山で構成されている。

街の外れにあるこの果てしない階段を延々上って行くと大神山神社がある。もちろん祀られているのは天照大神を初めとする古代日本創世の神々。ただし・・・ここに行き着くまでには標高150mほど階段を上る必要がある。

ここからさらに上って行くと大神山のメイン展望台にたどり着く。ここからは二見湾が一望できる。
ちょっと曇っているが二見湾を一望できた。
ここからさらに登って行くと到着するのが山頂展望台。

山頂展望台に行く途中にトンネルがあるのだが、これは多分日本軍の遺構。山頂にあるのだからおそらく監視台だったのだろう。
山頂展望台からの眺めはこの通り
さらに先にはパノラマ展望台なるものもあるようなので、さらに進んでみる。

パノラマ展望台に行く道の途中には小笠原らしい低木の林や山の尾根のようなところもあってなかなか良い。

そしてパノラマ展望台からは南側に二見湾、北側に兄島を望むことが出来る。パノラマと言うだけあって360°展望のこの展望台が大神山の中で最もいいかもしれない。
帰りは来た道を戻るのもちょっとということで、東側の出口に向かうこととする。

東側の出口に向かう道はこんな感じ。大神山に向かうならばこの道が最も景色もいいかもしれない。

途中にはやはり日本軍の残壕が。やはりちょっと高いところには必ず太平洋戦争の戦争遺産が見られる。
ということで東側の出口にたどり着いたのは9時半頃。約1時間山の中を歩き回っていた。

次に向かったのはこの大村トンネル。港と清瀬地区を結ぶ遊歩道で車は通ることが出来ない。でもこのトンネル、あまりバイパス効果はないような・・・と思っていたら、途中にまたまた旧日本軍のものと思われるトンネルの跡が。
これは島に2個しかない信号の一つ
東京都では離島に必ず一個信号を設けることが定められている。それは小中学生が本土に行ったときに信号を知らないと危ないと言うことで定められている条例に基づくもの。父島では二見港の真ん前と清瀬地区の2カ所にある。
ここで地図を確認すると大神山の裏手にヒメツバキの谷という地区があるようなので行ってみることにする。

またまた心臓破りの坂を登ってたどり着いたのはこのヒメツバキの谷。と言っても今はヒメツバキの季節でもないので森林浴をするしかない(笑)

そしてこの近くにも旧日本軍の戦跡と思われる洞窟を発見。この丸い穴が銃座だったのかなあ。
大神山を北側から回って一周すると二見港の前に戻ってくることが出来る。この頃になると台風一過の快晴になる。まず・・・・暑い!
ということで朝飯も早かったので腹が減ってくる。時刻は11時。

立ち寄ったのはハートロックカフェ。ハードロックカフェではない。父島の南にハートロックという有名な岩があり、それにちなんで命名されたカフェ兼宿泊施設。小笠原の宿は大抵食事処と併設されているのが特徴。ここもハートロックヴィレッジという宿が2階にある。
頼んだのはサメバーガーセット1150円(だっけな)。YouTuberのアンドロイドのお姉さんも食ってた父島の名物。サメと行っても白身魚なので、食べた感じはフィレオフィッシュのよう。島の名物で食べたいと思っていたものはこれでコンプリートしたので満足満足。

腹ごしらえが終わってからは二見港〜大村海岸近くを散歩

大村海岸近くにはこんなモニュメントやら休憩施設もある。

左の画像は青灯台と言われている二見港が出来た時に使われていた灯台。その周囲には引き上げられた沈没船の錨などが展示されている。右の画像は赤灯台と二見岩。漁港入口にある。
村役場前には各離島までの距離を示した標識があって、父島の一がどこにあるのか?を推定できる。
続いて向かったのは世界遺産センター
ここは海遊から徒歩2分というところにある。文字通り世界遺産に認定されたことを記念して作られた施設で、実は生態系の保存研究が行われている施設。

文字通り世界遺産に認定された主要因である生態系の進化を展示しており、その生態系を脅かす外来種であるグリーンアノールの撃退方法などが展示されている。鬼島ではこのグリーンアノールが生態系を壊しかねないため、防護フェンスを作るなどの手段が取られているのだそうな。
ということで午前中の散歩はここで終了。一度宿に戻って水着に着替え、午後は大村海岸で海水浴をすることとした。
これが宿の目の前の大村海岸
宿から歩いて30秒で海水浴が出来るってすごくない?

ただ、この海岸で気をつけるべき点が3点ある。一つは左画像のように珊瑚礁の海岸であること。裸足だと足を切る可能性がある。第二に遠浅に見えて実は急に深くなること。波打ち際から2mほど歩くと急に深くなるので注意。第三に前述したウミガメの卵の印を見逃さないこと。
しっかし海の透明度は最高だし、なんと言っても湾内なので波も低くて気持ちよい。
結局1時間半ほど海岸でのんびり過ごし、宿に帰ったのは15時半。シャワーを浴びで
平日昼間からビールを飲む贅沢!
そして気持ちよく昼寝zzz。ああ、最高だ!
目覚めたら晩飯。なんだか食って寝て吞んでばかり・・・
この日のメニューはアカバの唐揚げ、クロムツの煮付け、オナガダイの刺身。オナガダイは鯛なのに実が赤いのが特徴でコリコリした食感がいい。アカバの唐揚げはあまりの旨さに骨以外何も残っていないほど平らげた。クロムツの煮付けは身がほろりと溶ける。この日も最高の夕食で、やはり外にのみに行く気が失せてしまった。
とうことで小笠原最後の夜も部屋で星を見ながらビールを飲んで過ごすことに。翌日帰るというのが信じられない・・・

6月14日(水):6:30起床〜朝飯〜バスで小港海岸へ〜15:00感動の二見港出航〜翌日15:00竹芝桟橋到着

さて、小笠原最終日。この日は元々予定を立てていなかった。ただ、往路のおがさわら丸船内での観光案内で、島内バスを利用すると良いという話を聞いていたので、それを利用してみようと考えた。
まずは朝食!
海遊で頂く最後の食事も最高に旨かった。これだけ豪華な食事を出してもらって、偶然とは言えオーシャンビューの広い客室に泊めてもらって、一泊2食付き13500円!そして女将さんのおもてなし。最高の宿をありがとうございました。
最後に女将さんからこんなお土産まで頂いてしまった。
さて、朝食後10時までのんびり過ごし、チェックアウトの債には「大きな荷物は出航まで預かってもらえる」とのことで身軽になって出発。
この日も最高の天気!結局小笠原滞在中も傘は使わなかった(笑)
この日の目的地である南部の小港海岸行きバスは、村役場前を11時に出発する。それまではブラブラと街を散歩

まずは目の前の大村海岸を散歩

続いてペリー来航の碑を見たり、「ここにしか売っていない」という商品を扱っているお土産屋さんでお土産購入。

小港海岸でお弁当を食べる予定なので、アイランド・デリという店でお弁当を購入し、さらに美味しそうな唐揚げ屋さんを見つけたので唐揚げも購入。これで準備万端。

小港海岸まで往復しかしないので本当は400円で済むのだが、記念切符みたいな意味で500円の一日乗車券を購入。いよいよバスに乗り込む。
島の端から端まで走るとは言え、村役場から終点の小港海岸までは20分しかかからない。

途中、父島第2の街である扇浦海岸やヤシの木の並木道を通り、11:20定刻に小港海岸バス停に到着

この小港海岸バス停は東京都最南端のバス停。ちなみに都道最南端は母島の南崎と言うところにある。父島内ではこの道路の終点になっていて、終端はなんとロータリー。

ちなみにロータリー隣には八瀬川という川があるのだが、小笠原では川は大変珍しい。しかもこの川
海とつながっていない!潮の満ち引きでつながるようだ。
そしてこれが小港海岸
バスで一緒になったご夫婦と既にサーフィンをやっていた3人、そして私の6人しか人がいない。

この海岸、小笠原では珍しく砂浜の海岸で珊瑚礁がない。だから裸足で海岸を歩いても気持ちいい。
ちなみに父島で訪れた海岸で、ここが最も美しいと思った。

そして有名なのが左画像の柱状溶岩。東尋坊のような溶岩が柱状節理の形状に変化したものが隆起しているので、柱状節理が横倒しになった珍しい姿をしている。
右の画像はおそらくアオウミガメが産卵にやってきたと思われる跡。観光案内ではこの海岸にアオウミガメが産卵に来ることはないと行っていたので貴重なのかもしれない。
ここで購入した弁当を食べる。
メニューは中華炒飯弁当と別途購入した唐揚げ。こんなきれいな海岸で食うからさらに旨い。
バスでご一緒したご夫婦と一緒に食べたのでなかなか楽しかった。このご夫婦はなんと埼玉県から来たのだとか。
さて、のんびりと1時間半過ごし、帰りのバスは12:55発。帰りもこのご夫婦と一緒。バスは来た道を戻って二見港には13:11到着。船が出航するまでは再び街を散策する。

これが二見港。おがさわら丸は11んちに到着して以降、ここに停泊している。出航は15時。
埠頭の前にはくじらのオブジェがあり、ここで記念撮影する人も多数。海遊の女将さんが14時にここまで荷物を届けに来てくれることになっている。

まずは乗船券に引き換え。帰りは前述した通り下段寝台。待合所内はまだ空いていたので、ここで自分へのお土産にTシャツを購入した。14時に荷物を引き取ったあとは乗船を待つのみ。もちろん帰りも7階の優等客室客から乗り込む。
そしていよいよ乗船。これで小笠原とお別れ・・・なんかもの悲しい。
往路では外来種持ち込み帽子が物々しかったが、帰りは持ち出し禁止の植物や動物に関するチェックが物々しい。
荷物を自分のベッドにおいて、デッキに出てみると桟橋で太鼓によるお見送り演奏が!
そして14:55に出航のドラが鳴り、15:00におがさわら丸は桟橋をゆっくりと離れる。すると

再び太鼓によるお見送り演奏と、島民全てが出てきたの?と言うくらいのお見送り!船が桟橋を離れるまでこのお見送りは続く。これだけでも大感動なのに・・・

さらに隣の桟橋から海のツアーガイドさんたちが船を繰り出して並走のお見送り!その数10隻ぐらい!さらに1隻づつおがさわら丸の隣に並走して、目の前でガイドさんたちが海に飛び込むパフォーマンス!こんな子とされたら泣いちゃうよ。
前から父島出港時のお見送りはすごいと聞いていたがここまでとは・・・・
やっぱりもう一回来ようと心に誓った瞬間であった。
さようなら小笠原!また来るよ〜
これで終わり?と思っていたら甘かった!

なんと海上保安庁の船が最後に並走してお見送り。さすがに飛び込まなかったが、これも小笠原ならではなんだろうな〜
さて、定刻に出航した跡は・・・やることがないのでビール買って飲み始める。夕食まで時間があるので結局ひたすら飲み続けて船内を歩き回っていたかも。
途中、往路の船内で会った人、父島内でツアー同行した人、山や海岸で出会った人と再会。なんだかみんな知り合いって言う感じで面白かった。

ちなみにおがさわら丸乗船中の楽しみの一つがバードウォッチング。なんせずっとデッキでカメラを構えている人もいるくらいで、航行中は常に鳥たちが周囲を飛んでいる。魚の群れがどこにいるのか見えたり、中には希少種類のカモメもいるみたいで、撮影しているたちから歓声が上がっていた。
17時半に始まったディナータイムではカツカレー1300円を注文
このおがさわら丸のカレーはかなり美味しいと聞いていたので食べてみることとした。実際食べてみると確かに旨い。ルーも多めだし私好み。
そしてこの日は
夕焼けもバッチリ!さらに夜になると往路同様星空もバッチリ
この日も結局23時までビールを飲み続けて最高の夜を過ごしたのであった。

翌日朝、目覚めたのは6時過ぎ。ぐっすり眠って気分爽快・・・でも、やはり梅雨前線に向かっているのでどんどん天気は悪くなる。朝は曇天、その後雨が降ってきたりする。ただ、雨も長続きせず、以外とデッキにいる時には雨に降られることはなかった。
この日の朝も和定食B1000円を注文
帰りは鯖の塩焼きになるのだが、これがまたまた旨い。朝食を食べ終わってもまだ時間は8時。竹芝までは7時間かかるのだ。
その後もビールを飲んだり本を読んだりして過ごすのだが、往路で習得した「おがさわら丸での過ごし方」を実践できているので、寝るタイミングや歩き回るタイミングもバッチリ。
ランチタイムはまだ腹が減っていなかったのでこれで済ます。
ちなみにレストランは13時半、売店、展望ラウンジは14時に閉まるが、展望ラウンジでは最後に半額セールを行うのでそれも狙い目。
なお、12時頃からは常時電波がつながるようになるので、ここで会社のPCを使って一仕事しておく。旅行明けにたくさんの仕事を一斤こなしたくないもんね。
ということで竹芝桟橋には定刻より15分遅れの15:15に到着
到着直後は雨が降っていたがすぐに止んだ。でも浜松町まで歩きたくないのでゆりかもめで新橋へ向かい、上野東京ラインのグリーン車で大宮へ。最後は川越線で川越に帰着。川越到着は17時であった。
ここに念願だった小笠原旅行、そして日本全国制覇が完了した。

今回の旅費のおさらい
おがさわら丸が往復61160円、海遊宿泊費が40500円、マッチの星空屋さん海のツアーが9000円、ボニネンシストラベル父島一日コースが10000円、バス代が500円、ハートロックカフェで1150円、がさわら丸船内の食事と飲み物が約10000円、島内で買った弁当と飲み物代が約7500円、お土産代が約7000円。東京周辺の交通費が約3000円
合計で148660円! これはおが丸パックの料金よりも20000円高い程度でおが丸パックには現地ツアー代や現地とおがさわら丸内での食事、お土産代が含まれていないことを考えると格安と言える。
今回の旅でわかったこととして
・旅行会社のパックツアーは高すぎる
・ハイシーズンでも一人で泊まれる宿はたくさんありそう
ということで小笠原に行く際にはパックツアーを使わない方がいいという子とがよくわかった。
ならば・・・また行くかな、小笠原!

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