Bloody's Tea Room
Team SPIRITS Web Master 「Bloody]の趣味の世界へようこそ

2019/02/10 21:37更新 

当ホームページは[Bloody]の完全なる自己満足の世界で成り立っております。
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〜「ブラッディー」の隠岐の島弾丸ツアー!〜

「ブラッディー」の日本全国踏破の旅! いよいよ離島攻略に入ったのが2020年。そして2021年も年初から離島攻略を進めようと考えていた。本州所属の離島で踏破していないのは小笠原と隠岐の島のみ。小笠原はちょっとハードルが高いのでまずは隠岐の島を攻略することにした。
隠岐の島に行くには飛行機でも船でも行ける。楽に行くなら飛行機という手もあるのだが、それでは面白くない。
幸い船が出航するのは松江周辺。となると日本で最後に残った定期夜行列車である「サンライズ出雲」を利用するしかない!
往復「サンライズ」という車中2泊の弾丸ツアーも考えたのだが、「サンライズ出雲」の松江到着は9:29。これでは七類港9:00発のフェリーに間に合わない。しかも年末年始時期にはジェットフォイルは運休中なので、結局は丸1日無駄な時間を過ごすことになってしまう。
そこで考えたのが「国鉄型特急電車を乗り継ぐ旅」。JR東日本の185系「踊り子」は2021年3月に引退することが決まっている。そしてJR西日本の「やくも」に使用している381系は4月以降「国鉄型最後の特急型車両」となる。この2つの列車に乗って行き、帰りは「日本で最後の定期寝台特急」である「サンライズ出雲」に乗ってこようというルート。要は「日本最後の」にこだわって見る旅を計画したのだ。
幸い元旦の「踊り子3号」の三島までの指定券、2日初の上り「サンライズ出雲」のシングル寝台券も確保できた!
年末30日から日本を襲った大寒波により山陰地区の鉄道は麻痺状態が続き、元旦当日の出発までどうなるか?不安がつきまとう気象状況の中、1泊3日弾丸ツアーを実行することにしたのであった!

1月1日(土)川越6:41〜7:06大宮7:20〜7:53東京9:00「特急踊り子3号」〜10:38三島11:46「新幹線ひかり509号」〜14:11新神戸14:15「新幹線のぞみ29号」〜14:47岡山15:06「 特急やくも17号」〜17:47松江〜東横イン松江駅前宿泊

さて、今回の往路のきっぷはこれ
なんと4枚もある!乗車券は東京からではなく三島から新幹線に乗る設定でちゃんと買った!
ちなみに12月30日〜31日に日本海側を襲った大寒波で、前日まで伯備線の特急やくもと寝台特急サンライズは運休、新幹線は大幅な遅れとなっていたが、朝調べたところ元旦は平常運転するという!やっぱり日頃の行いがいいからなあ>俺(爆)
東京発9時ジャストの「踊り子3号」に乗るためには、川越を7:30頃出る電車に乗れば余裕で到着できるのだが、いつもの出勤の癖で5:50に目覚めてしまった!

西の空の十六夜(前日満月)と東の空の初日の出直前の空を見ながら出発!
この日の日の出は6:47
川越線の電車の中から初日の出を見る。このまま赤羽まで乗っていっても良かったのだが、なんと入場時にいつもの癖でSuicaを使ってしまったことに気づいて大宮で下車!駅員さんに言ってSuicaを取り消してしまう。
ということで7:20発の上野東京ラインで東京まで向かう。
ちなみにいつもの元旦ならばこの時間から首都圏の電車は混んでいるはずなのだが、コロナ渦と言うことでガラガラ・・・
さて、このままだと東京駅には1時間前に到着してしまうのだが、車内販売のない踊り子号に乗ることを見越して八重洲口のマクドナルドでまずは腹ごしらえ。
その後たばこ吸おうと思って八重洲地下街の喫煙所に行ってみたら・・・空いてない・・・コロナ渦ということで9時にならないと開けないらしい(汗)
そこで考えたのは

そうだ!新幹線ホームで吸おう!と入場券購入!んで、新幹線ホームに行ってみるとガラガラ!
昨年も元旦に新幹線に乗って、元旦の下り新幹線が空いていることはわかっていたのだが、ここまで人っ子一人いないとは・・・。そば屋さんもやってないし売店も半分は閉店中。早く日常が戻って欲しい。

8:45に在来線ホームへ向かうことに。既に9番線には「踊り子3号」が停車中!伊豆急下田行きの基本編成はNo.1のA1編成だった。

駅の案内電光掲示板には踊り子号の車両側面イラストが映し出されていて、3月の引退を前に早くもセレモニーの様相。
この踊り子3号は前10両が伊豆急下田行き、後ろ5両が修善寺行きという、JR特急電車の中で唯一、基本編成も付属編成も私鉄内が終着という珍しい列車になっている。

ブラッディーが乗り込んだのは13号車のモハ184-19。なぜ修善寺編成を選んだかというと、「三島まで乗れる」から。伊豆急下田編成に乗ってしまうと熱海までしか乗れないので、丹那トンネルを通らないのだ。
しかも13号車指定席を選べば、国鉄時代の名器MT54型モーターの音を丹那トンネル内で体感できるというわけ。
では185系踊り子号の車内を紹介する。

登場当時は窓が開くとかリクライニングしない転換クロスシートが特急らしくないとかいろいろ言われた185系だが、2000年頃行われたリニューアル工事で横引きカーテンの設置やリクライニングシートへの換装が行われている。
でもロールカーテンはまだ健在だし、窓も開く!

でもトイレは和式だし、洗面所も登場当時のまま!国鉄の匂いプンプン
ということでこのレトロチックな185系電車で三島までの1時間半を楽しむこととする。

元旦のこの日は快晴!富士山も相模湾もめちゃめちゃきれいに見えた!
MT54モーターもさすが特急!という唸りを上げて突っ走る。ちなみに185系の最高速は110km/h、一緒にはいる普通列車用のE231系の最高速は120km/h!限界ギリギリで走らないと普通列車に追いつかれちゃうんだよね(笑)
ではここでMT54モーターについてちょっと解説。
MT54モーターは昭和39年に設計され、最初は交直流特急電車481系に採用された定格出力120kwのモーターで、国鉄ではこれを標準型として近郊型電車から特急型電車まで採用した。歯数比を換えることで加速重視型〜最高速重視型と使い分けたのだ。
MT54モーター採用の最後の新型電車がこの185系。同じモーターを搭載しているほかの車両は新潟地区にわずかに残る115系、大阪・岡山・下関地区に残る113系、115系、117系、北九州地区に残る415系しかない。つまり間違いなく「昭和の名器」なのだ。
走行音を堪能しているうちにあっという間に熱海に到着。ここでは伊豆急下田行きと修善寺行きの解結作業が行われるのでちょっとホームで見学

電気連結器を採用していない185系は、作業員がジャンパ栓を一つづつ外さねばならない。外したあとの処理はどうするのかな?と思っていたら、なんと連結を外したあとで修善寺行きが一度ドアを閉めてバックし、ジャンパ栓を収納し直すという作業が行われていた!これは185系登場40年にして初めて知った!
無事に解結作業が終了した踊り子3号は、まず伊豆急下田行きの基本編成10両が出発して行き、続いて修善寺行きの付属編成5両が出発!
「ブラッディー」の乗った修善寺行きはまもなく丹那トンネルに突入!トンネル内でMT54の音をじっくりと堪能したら三島に到着!

名残惜しいがここで踊り子3号を降りる。そして伊豆箱根鉄道へ向かう踊り子3号を見送る。ちなみに右の画像を見るとホームが丸く切り欠いてあるのがわかる。これはホームの途中に伊豆箱根鉄道への転線ポイントがあるからなのだ。踊り子号が通過するにはホームが干渉してしまうので切り欠いてあるわけ!

さて、ここからは一路西へ向かうために新幹線に乗り換え。しかし「ブラッディー」が乗る予定のひかり509号は1時間8分後の出発!
じゃあ駅の構内にあるドトールで時間を潰そうと目論んでいたのだが・・・なんと正月は営業休止・・・
仕方なくここではおにぎりを買って新幹線ホームで時間を潰すことに。ひかり509号が来るまでの間に下りこだま号は2本も来るのだが、いずれも名古屋までに後続のひかり509号に追い越されるので乗っても意味がない。
三島駅のホームから見る富士山がきれいだなあとか
通過線を山手線並みに頻繁に通過するのぞみ号の速さに驚愕したりしながら時間を潰して

そしてようやく11:46発ひかり509号が到着。もちろん空いていると読んでいたので自由席に乗車。なんと10人くらいしか乗ってない・・・
ここからはいつも乗り慣れた新幹線なので電車には全く興味なし(笑)

富士山を堪能したり、かってきたおにぎり(3つも!)を食べたり、喫煙室でたばこ吸ったりして新神戸までの2時間半をつぶす。

さすがに前日までの寒波の影響で関ヶ原は雪!スプリンクラーが作動しているのを初めて見た!
でも琵琶湖湖畔に出るとすっきり晴れていた!
前日までの大雪で一面真っ白!白と青の対比がきれい
こちらは京都鉄道博物館
前のヤードに旧型客車とトワイライトエクスプレスの車両が出してある。正月限定でWestExpress銀河を展示しているそうで、そのために外に出されちゃったのね〜
昨年の正月はここに来たんだよね〜
ということで新神戸には14:11着。ここで8分後にやってくるさくら559号に乗り換える。実はここまで乗ってきたひかり509号は岡山まで各駅に止まるので、後続ののぞみやさくらに抜かれてしまうわけ。4分後ののぞみ29号はこれまで乗ってきひかり509号のN700系16両編成と同じなので、さらに4分後のさくら559号を選んだのだ。
ちなみに新神戸駅はホームの前後にトンネルがあり、トンネルから出現する新幹線は迫力満点

ということでN700系7000番台8両編成のさくら559号に乗車する。もちろんこの列車も自由席に乗る。そして・・・ガラガラ・・・
このJR九州直通用のN700系は基本的に東海道仕様と同じだが、車体の色は薄いブルーで室内のモケット色が違う。
自由席は3+2座席だが、指定席は2+2座席でグリーン車並みの快適性を誇る。山陽新幹線だけに乗るならば絶対に16両編成ではなく8両編成の車両を選ぶべし。

ということで岡山には14:51着。ここで15:06発の伯備線特急やくも17号に乗り換える。乗り換え時間14分はちょっと忙しい

これが伯備線経由で出雲市まで行く特急やくも17号。前はパノラマグリーンクロ381、後ろは国鉄時代からあるクハ381の381系6両編成。
実はこの381系やくもに乗るというのも今回の旅の目的の一つ。この381系も国鉄時代に製造された40年選手の車両で、全国でも現役で残るのはこの伯備線だけ。そして日本初の振り子式営業電車でもある。現在は全車両がこの「ゆったりやくも色」に塗り替えられている。
ちなみにこのやくも号はかなり混雑していて、座席定員の1/2位は乗っていたのではないだろうか?今回の旅で最も「密」な感じ。そりゃそうだよねえ。前日、前々日と一本も走らなかったんだから。

車両の断面が卵形しているのがわかるだろうか?これは車体を傾けてカーブを通過するので、車両限界に接触しないようにこのような断面をしているのだ。ちなみに国鉄時代に910mmだったシートピッチは1000mmに拡大され、シートも背面と袖に収納テーブルのついたグリーン車並みの座席に換装されている。よって40年選手と言っても快適性は現代の車両と見劣りしない。
なお、新製当時に装備されていたベネシャンブラインドは撤去され、横引きカーテンが設置されていたが、ブラインドがあった当時のままの二層式ガラスなので断熱効果は万全。
185系と同じMT54モーターを搭載する115系を見ながら出発
ちなみにこの115系も引退が迫っているので、この黄色は「真っ黄色」ならぬ「末期色」と言われている(笑)

岡山を出発したやくも17号は倉敷まで山陽本線を走り、倉敷から伯備線へ分岐して高梁川沿いに一路北上する。途中には石灰石の工場があり、この石灰石の輸送列車がD51三重連で峠を越えていたのは有名な話。

そのD51三重連の撮影地として有名だったのがこの布原信号所。信号所なので旅客扱いはなく、時刻表にも乗っていない。右のの画像の先にある橋が有名な撮影ポイントだったのだ。ここは2019年のGWドライブ旅行時に立ち寄ろうとして通行止めに阻まれたので、ようやく来ることができて感無量。
ちなみに右の画像は右カーブ通過中なので車体が傾いているのがわかるだろうか?

ならば・・・この左右の画像を比べると車体の傾きがわかると思う。この傾きこそが381系振り子式電車の真骨頂!
台車に「コロ」が仕込んであって、カーブでは自然と車体が傾くという仕掛けなのだ。ただしこの381系新製時には制御振り子式の技術がなかったので、自然振り子式というメカニカルな機構となった。そのため「振り子遅れ」とか「揺り戻し」があって電車に酔う人が続出したらしい。
JR時代に新製されたJR北海道やJR四国、JR九州の特急車両は、カーブのRを事前に記憶させておいて車体を傾ける制御振り子式になっていて乗り心地は格段に改善されている。
ちなみにこの381系に乗車したのは30年ぶりくらいだったのだが、台車が絶えずメカニカルな異音を出していて「よくぞまあこれを特急に採用したな」と思うほどだった。当時はそうまでしてでも高速バスに勝ちたかったと言うことか・・・。
さて、列車は新見を過ぎると雪深い山の中へ入って行く。前日までの大雪の影響で上りのやくも号が5分程度遅れており、単線行き違いのためにこちらもどんどん遅れが大きくなって行く。

なんせこの雪だから!右のホームの上の積雪を見て!
結局やくも17号は8分遅れの17:55松江に到着。既に真っ暗!
ということでほぼ「乗り鉄」だけの元旦の旅はここに終了。
松江駅前もこの残雪。そそくさとこの日の宿、東横イン松江駅前にチェックインする
さて、ここまでろくなものを食べてこなかった元旦。せめて夕飯くらいはちゃんと食おう!と店を探しに外に出たのだが、そもそも元旦なのでお店はほとんど開いていない。地魚料理のお店が1軒あったが、何やら高級そうなのでパス(笑)
結局ホテルの真ん前にあった大阪新世界山ちゃんにはいることに!
何で松江に来て串揚げ!?と言うことなかれ。串揚げは大好きだし、メニューを見たら魚もちゃんとあったのだよ。

串揚げは牛2本、豚トロ2本、鳥1本、もち1本、天ぷらはレンコンとキス、そして「ポテサラ
正月と言うことで餅を頼んだが、芯が残っていてちょっと残念。正しほかの串揚げは鉄板な旨さ。レンコンとキスの天ぷらは旨かったし、ポテサラもボリューム満点。ここでかなり腹一杯になってしまったが、

定番のチューリップと地魚のぶりの握りは食いたい!
結局ビール3杯飲んで全部でお会計は2600円(安い)
大満足の元旦の旅はここに終了!正月番組には目もくれずにそそくさと就寝したのであった。

1月2日(日)松江駅前7:51一畑バス〜8:35七類港9:00「フェリーおき号」〜11:25西郷港〜レンタカー借用〜西郷港15:40「フェリーおき号」〜18:05七類港18:10一畑バス〜18:50松江駅19:24「寝台特急サンライズ出雲」〜7:08東京

翌日は前日早寝したこともあって目覚ましなしで6時に起床!
そう言えば天気予報では雪だの何だの言っていたが、この時点で全く降られていない。

でもなんだか夜は降ったみたい・・・でも東の空は明るい(笑)
東横インは朝食バイキング無料が売りなのだが、このコロナ渦ですっかり様相が変わり
こんな形での提供になってしまった
でも朝食がついてくるだけありがたい!なんせブラッディーの旅は食事時間を惜しむくらいの過密スケジュールなので(笑)
さて、この日は隠岐の島まで日帰りするという強行軍。まずは松江駅前から発車する7:51の連絡バスに乗る。
これが松江駅
こんなにでっかい高架駅だったっけなあ〜。確か7年前に一度来ているはずなんだが・・・・

乗り込んだのはこのバス。隠岐汽船連絡専用の一畑バスで、松江駅前ロータリーの9番乗り場から出発する。隠岐汽船の出航する七類港までは40分1050円。
7:51に松江駅前を出発したバスは途中市の中心部で一度停車する以外は七類港までノンストップ。境港を湾の向こう側に見ながら美保関跡の横を通って七類港へ向かう。
2年前にあの橋を渡ったなあ
七類港には時間通り8:35に到着。1分も狂わないバスってすごくない?
さて、ここからは船の旅。乗船名簿に記入して乗船券を購入。出航は9:00なのでそのまま船に乗船する。もちろん手の消毒と検温が義務づけられている。

乗船券は3300円。立派な硬券で「本土」って表記がいいなあ。乗り込むのは「おき」号というフェリー。ん?晴れてる?
実はこの時間になってどんどん晴れてきたのだ。天気予報では「曇り時々雨」だったんだけど・・・・
ちなみに冬の期間はフェリー1隻とジェットフォイルがドック入りしていて、定期便は2往復のみ。夏ならばジェットフォイルも活用して4往復あるので、もう少し時間のアレンジがしやすくなる。
今回「ブラッディー」はこの「おき」号で島後にある西郷港まで行き、島前の各島を回って戻ってくる「おき」号に乗って帰って来るとい弾丸ツアーを組んでみた!要は「おき」号が隠岐の島巡りをしている間に島後を4時間で回ってしまおうという話。

おき号の船内はこんな感じ。左が2等船室で右はレストルーム。どちらも2等客でも利用可能。ちなみにこの日は特2等以上の客はいなかった模様。
こちらは後部デッキにある2等椅子席
でもこの日は波が高いため使用不可能。なお、「ブラッディー」はそれを知らずに外部デッキを歩き回ってしまった!

ということで9:00定刻におき号は出航!5分前になるドラの音がいい感じ!天気もいいし、いい船旅だ!

いやあ、気持ちいい〜〜〜!と見えるでしょう!でも実はこの時の波の高さは3m!実はめちゃめちゃ揺れまくりだったのだ。
確かにこれでデッキに出ていると海に振り落とされるかも(笑)
あ・・・やっぱり・・・汗
ということでそそくさと船内へ。この時船内では乗り物に弱い人たちがトイレに駆け込んで吐きまくってた。「ブラッディー」は・・・どうってことない(笑)

じゃあ隠岐の島まで2時間半、箱根駅伝でも見ながらのんびり行きましょ!右は船内で貸してくれる毛布。30円で貸してくれるのだが、これがあった方が絶対にいい。これにくるまっているとすぐに眠くなるzzz

なんだかんだ言ってあっという間に西郷港に到着。時刻は10分遅れの11:35。おき号はここでしばらく停泊した後に島前の島を回ることになる
「ブラッディー」はここで下船して駅前にある隠岐ドライブレンタカーへ向かう

港から歩いて30秒のところにあるのでここを選んだ。借りたのはスズキワゴンRハイブリッド。ハイブリッドと言ってもいわゆる「ライトハイブリッド」ね。回生ブレーキだけついているやつ。
ちなみにレンタカー屋さんで隠岐の島をどのくらいの時間で回れるか聞いてみたところ
こんなお手製ガイドブックを貸してくれた
ちなみに行きたかったローソク岩展望台は昨年の大雨で通行止めになっていけないらしい。そこでお店の人が「島を時計回りで1周してみるといい」と教えてくれたので、そのアドバイスに従うこととする。
ちなみにお店の人が言うには、
「正月なのでガソリンスタンドは開いていません。よって距離計算で」
「お昼を食べるところがありません。よってそこのドラッグストアで何か買って言った方がいいです」
なるほど・・・今日が1月2日と言うことをこの時まですっかり忘れてしまってました。
仰せの通り港の前のウェルネスでランチパック4つとみたらし団子購入
ん?なんでみたらし団子?ちょっと正月気分が出るかと思って・・・笑
と言うことで出発!港の近くで30分ほどロスしたので出発は12時。

最初に向かったのは港から5分ほどのところにある玉若酢命神社。「たまわかすみことじんじゃ」と読む。ここは隠岐の島の開拓の神が祀られているそうで、本殿は江戸時代の寛政5年築らしい。
ここで初詣をしようというわけ。ちなみにおみくじを引いたら小吉だった。
こちらは境内にあるご神木の八百杉
別に800年という意味ではなくて樹齢は1000年とのこと。人魚の肉を食べて八百年生きたとされる八百比丘尼が植えたとされている。

さて、初詣が済んだところでレンタカー屋さんで勧められた壇鏡の滝を目指す。

海沿いの県道44号線は気持ちいいワインディング!ところが・・・この道中で雪が降ってきてだんだん強くなる。
しかも壇鏡の滝は主要県道44号線からかなり山の中に入ったところにある。ということは・・・

ひえ〜〜マジか〜!確かに通行できないことはないがヒヤヒヤもんだぞ〜。ほとんどクルマも来ないのでアイスバーンになってる!
レンタカー屋さんで借りたのが4WDでスタッドレス装備だったので良かった

クルマで行けるのは滝の500m手前までなので,渓流沿いの山道を歩いて登って行かねばならない。もちろん人っ子一人いない(笑)
でも、滝に到着してみて

ん?あの奥か?                   おっと、これはすごいぞ〜
確かに見に来てみるだけの価値のある迫力。しかも冬なので周囲はつららが取り囲んでいて幻想的!
いやあ、苦労してきてみた甲斐あり!
ということで既に時刻は13時。先を急ぐことにする。しっかしこの日の天気は目まぐるしく変わる。

パタッと雪が止んだと思いきや、またもやドカ雪が降る・・・でも「ブラッディー」がクルマを止めて観光しようとすると必ず雪は止む(笑)
教えられたとおりに県道44号線を時計回りで行くときれいな海岸線が多数!
そして次に到着したのが白島展望台。ここは島後の最北端
問題のある島までの距離ね(笑)

これが展望台からの景色!晴れていたらもっときれいなんだろうな〜と思っていたら

なんと晴れてきた!見えている灯台が白島灯台。なんで白島というかというと、右の画像のように島が白いから(笑)
最近ではローソク島のほうが観光客に人気らしいが、実は島後の一番の有名観光地なのだ。

さて、最北端まで行ったところでさらに時計回りに島を巡りながら西郷港への帰路につく。
次に立ち寄ったのは浄土ヶ浦海岸

ここは堆積地層の上に溶岩が流れ込んでできた複層構造の地層が有名だそうな。写真ではわかりにくいが、溶岩層がくっきりと分かれているところがあるのだ。
でも、ここの遊歩道も災害のため一部通行止めになっていて、画面右側の奥には歩いて行けないようになっている。

浄土ヶ浦を出発した後は一路海岸沿いを南下。この県道47号線もめちゃめちゃ気持ちいいワインディングで、自分の車でも走りたくなってしまう。
天候は晴れ⇒雨⇒雪⇒雨などと目まぐるしく変わるが、この頃にはワゴンRの足回りもマスターしたので気持ちよく飛ばす。
結局レンタカー屋さんにクルマを返却したのは15時ジャスト。まさにぴったり3時間で返却。料金はレンタル3000円、保険料1000円、ガソリン計算1300円の合計5300円であった。
帰りにお土産もらっちゃった!
ちなみにこれ、エビの味のするせんべいでめちゃ美味しかった。島の景勝地が描いてあるせんべいもあって食べるのがもったいないくらいだった。
親切なレンタカー屋さんで良かった〜。

ということで15:40発の「おき」号で本土七類港へと戻ることとする。要は乗ってきた船に乗るってことね(笑)この頃になると天気はすっかり晴れ!波の高さは1mまで下がったとのこと。
帰りは波が穏やかだったこともあって遅れもなく順調な航海。船酔いする人もほとんどいなかった・・・らしい。というのも「ブラッディー」がほとんど眠っていたからzzz(笑)

七類港には18:05定刻到着。降りたところに松江駅行きの直行バスが待っている。要は行きに乗ったバスと同じね(笑)
例によって直行バスは時刻通り18:45に松江駅に到着!この正確さはありがたい!
というのも、「ブラッディー」は松江駅発19:23の寝台特急サンライズ出雲で帰京するからなのだ!
さて、サンライズ出雲出発時間までは30分強しかないので、出雲そばをたべることはできない。そう言えば隠岐の島で食べようと思っていた隠岐蕎麦も食べられなかったなあ。
ということで、車内で食べるおにぎりやらビールやらを駅前のコンビニで買い込む。

さて、今回の旅のラストを飾るのは「日本最後の定期夜行列車」であるサンライズ出雲号に乗ること!
乗車するのは6号車5番個室
実はこの個室はB寝台シングルというグレードなのだが、二階建て車両の階下室なのだ。そこで直前までA寝台シングルデラックスが空いていれば換えてもらおうと思ったのだが空きはなかった。
ちなみに階上室へ換えてもらおうかとも思ったのだが、B寝台シングルの階上室は9年前に乗っているので、今回はこのまま階下室に乗ることとした。なお、9年前に最初に予約していたのも6号車5番個室だった。なんかの縁なのだろうか?
なお、この6号車は喫煙車で、個室内ならば自由にたばこが吸える。日本に残った最後の喫煙車でもあるのだ。
サンライズ出雲号は3分遅れて松江駅に入線!早速車内へ。
ほぼ全車が個室寝台なので室内はとっても静か!部屋の中の物音は外に漏れない。

シングル階下室はこんな感じ。車両限界のため下に向かってラウンドしている。ベッド幅は70cmでもちろん室内で立つことができる。

コンセントが一口ついていて、照明とヒーターは客の好みで操作できる。NHK-FMが聞けるらしいが聞く人いるのかな?
畳一畳分くらいの大きさだが必要にして十分な機能が備わっている。ビジネスホテルのユニットバスなし位の機能はある。
むしろ昔の24系寝台特急シングルデラックスより機能は充実している。
部屋を出るときは自分で4桁の暗証数字を設定して鍵をかけることができる
これもキーをなくす心配がないので機能的。北斗星のカードキーや昔のはやぶさのシリンダーキーは使いにくいもんなあ。

さて、この辺でサンライズ出雲の車内を見学!

左は車端部のシングル。ここは屋上にクーラーがあるので部屋の天地が高くなっているのでお得。一番先に売り切れるらしい。
右は階上室のシングル。こちらは屋根のRに合わせて上部がRになっている。9年前はこの部屋で明かりを消して星を見ながら寝たなあ。

こちらは5号車ののびのび座席。昔の急行はまなすのカーペットカー同様、寝台料金がかからず指定席料金で乗れる。昔は安いので一番先に売り切れたのだが、最近はプライバシー重視の人が多く、この日も最後まで空席があった。
3号車のソロと4号車のシングルデラックス、サンライズツインは空室がなく、見学できなかった

これは3号車にあるミニラウンジ。このラウンジの隣に自動販売機とシャワー室がある。
要はシャワールームの順番待ちの待合室にもなっているわけ。よく考えられている。

そしてシャワールームを使用するにはこのシャワーカードが必要になる。シャワーカードはミニラウンジにある自販機で売っているのだが、「ブラッディー」購入と同時に売り切れた!要は最後の1枚!
今回は始発駅の出雲市ではなく松江から乗り込んだので、このシャワーカードが手に入るとは思わなかった。ラッキーすぎる!

ということで早速シャワーを浴びる。左の画像は更衣室。来ているのは備え付けの浴衣。この更衣室はかなりの広さ!シャワーは6分間使える。6分と聞くと短いと思うだろうが、最初の1分で全身を濡らして一度止め、頭をシャンプーしてから2分間で洗い流して再度止め、体を洗ってから2分間で洗い流し、最後の1分で再び全身浴びるというのが理想。
リンスインシャンプーやボディソープも備え付けられている。

更衣室にはドライヤーもあるので髪を乾燥させるのは問題ないし、次の人のためにシャワールーム全体を洗浄する機能もある。

ということで車内散策を修了させた後は
買ってきたビールとつまみで夜汽車を楽しむ!
9年前、車内販売や自動販売機にビールがないということを知って「が〜ん」と来たので,今回はロング缶3本買って抜かりなし!
既に列車は伯備線に入っていて,外は雪景色
途中、往路ではやくも号が通過した布原信号所にも臨時停車!これには感動した。
階下室と言うことで伯備線のロングレールではないジョイント音がもろに響くが、これがまた夜汽車っぽくていい。
さて、ビール3本を飲み終わった頃、列車は岡山駅に停車。時刻は22時に過ぎ。ここでは一つの儀式を見なければならない。
そう、ここでは高松からやってきたサンライズ瀬戸号と併結するのだ!
でも瀬戸号が先に停車しているところにあとから出雲号がやってきて連結するので停車時間はわずか!しかも踊り子号のような昔ながらのジャンパ栓接続は不要なのであっという間。
この併結作業を見たあとに瀬戸号側から出雲号に戻ろうと思ったら・・・

なんと貫通路の自動ドアが開かない!え?出雲号に戻れない!と思って引き戸を手で引いたら・・・あれ?開いた!
貫通路を通って出雲号側に戻ってみたらそこに車掌さん。
「どうやって通ってきました?」
「いえ、普通に引き戸を引いたら開きましたよ」
なんか車掌さん、ちょっと怒ってた。そりゃ怒るのは筋違いってもんでしょ?

ということでここで就寝することとするzzz。途中、姫路、三ノ宮、大阪と停車したはずだが全然記憶なし。
そう言えば岡山時点でも空いている個室があったのだが、目覚めたら埋まってた。考えてみれば大阪で夜遅くまで呑んで、この列車で東京に帰れば翌日の出社に間に合うなあ。次からはこの方法も使おう(笑)

さて、目が覚めたのは掛川付近。時刻は3時半頃。眠れなかったわけではなく,興奮して目覚めてしまったという感じ。9年前は階上室だったので、車両の揺れがひどくて結構目覚めてしまったのだが、今回は5時間くらいじっくり眠れた。
山陽本線では時速130km/hで走っていたはずなのだが、ロングレールと言うこともあってジョイント音も気にならず。
目覚めたあと通過した日本坂トンネル付近では周囲に明かりがないのでめちゃめちゃきれいに星空が見えた。階下席でも十分に空が見える。
熱海付近でミニラウンジでコーヒーを飲もうと行ってみたのだが、自販機に温かいコーヒーがなかったのは残念。ま、朝のコーヒー飲んだからいいか?

大船付近で夜が明け始める。ちょっと雲があるけど天気良さそう!西の空には月も見える。
横浜到着は6:45。その直前の6:20頃に車掌さんから朝のアナウンスがある。
「本日は1月3日日曜日、6時20分頃になります」
という寝台列車特有の朝のアナウンス、何度聞いてもいいもんだ。
ちなみに階下室はホームとの高さ関係がこんな感じ
よってブラインドを上げているとちょっと恥ずかしい(笑)

そしてサンライズ出雲・瀬戸は7:08定刻に東京駅到着!何度乗っても寝台特急の旅はいいなあ。
さて、ここからは日常の列車が待っている。上野東京ライン〜川越線と乗り継いで川越には9:30着。
朝帰り?笑。ここに三元日51時間の隠岐の島1泊3日弾丸ツアーが終了した。


さて、今回の旅のお会計を集計してみるとする。
<旅費交通費関係が\61360>
川越〜松江往復乗車券:\22570
踊り子3号特急券:\2170
三島〜松江自由席特急券:\6490
東横イン松江駅前:\5130
松江駅〜七類港連絡バス往復:\2100
七類港〜西郷港フェリー往復:\6600
隠岐ドライブレンタカー:\5300
サンライズ出雲寝台券&特急券:\11000

<飲食関係が\5590>
マクドナルド:\490
山ちゃん:\2600
おにぎり、ランチパック、みたらし団子、お茶、ビールなど:約\2500

合計で\66950!お土産代を加えても\70000でおつりが来る、 とっても濃い乗り物づくし1泊3日の弾丸ツアーだった!
ちなみに1月3日午後現在、世界がずっと揺れている状態なのは言うまでもない。

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