Bloody's Tea Room
Team SPIRITS Web Master 「Bloody]の趣味の世界へようこそ

2018/02/18 15:32更新 

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読者の皆さんも喫茶店感覚でお楽しみください

 

〜さらば!交通博物館!〜

首都圏在住の乗り物好きならば一度は少年少女時代に行ったことはあるであろう交通博物館。旧国鉄万世橋駅の跡地に開設された乗り物の博物館である。
その交通博物館が2006年5月14日についに閉館すると言う。子供の頃の思い出に浸るため、この懐かしの博物館を一目見ておこうと[ブラッディー]は一人秋葉原を目指したのであった。
秋葉原と言えば子供の頃、千葉県の実家から自転車でウォークマンを買いに来たり、学生時代にビリヤード場に通ったりした懐かしい場所でもある。20年以上のタイムスリップに感慨深くなる[ブラッディー]であった。
では、交通博物館館内を案内することとしよう。

秋葉原

秋葉原の街は変わった!さすがにぜんぜん出向いていない街ではないのであるが、駅から万世橋方面に足を向けたのは久しぶり。つくばエクスプレスが開業して電気街の反対側は大きく変わったし、駅前にはなにやらコスプレのお譲ちゃんたちがビラを配っている。これが流行のなんちゃら喫茶の呼び込みか?
駅前の電気街も聞こえてくるのは中国語とか韓国語とか良くわからん外国語ばっか!ここは日本なのか?
世間では「アキバ文化]なるものが流行を見せているらしい。変わらないのはオタク系統の風采の上がらない男たちが多いと言うことだけ・・・。
「アキバも変わったぜ]
などと学生時代との街の変貌振りを見つつ万世橋へ。かつて一方通行を逆進しておまわりさんに止められた懐かしの交差点などを見つつ万世橋に到着。神田川の向こうは交通博物館である。

万世橋の袂 こういう風情のある建造物はイイ!そして交通博物館。万世橋駅の跡地のため、神田川沿いの中央線高架の下にある。壁面には惜別のパネルが展示されている。
ここでちょっと一服したかったのだが、千代田区は路上禁煙区域ゆえガマンガマン。そそくさと交通博物館へ急ぐ。


交通博物館入口
交通博物館の入り口に到着してみたらびっくり!入口に長蛇の列が!こんな光景見たことない!
やっぱり閉館と聞いてみんな駆けつけているんだなあなどと、正面玄関前で記念撮影している家族連れを見て感慨にふけってみた。ちなみに博物館正面にはD51型蒸気機関車と東海道新幹線0系電車の実物カットモデルが展示してある。

どちらも惜別のヘッドマークで装飾。D51のヘッドマークはかつての特急「はと」の図柄を模したもの。

早速切符を買って中へ。なんと拝観料金は310円!今時こんなに安い博物館はない!しかも電車の切符みたいな自動販売機というところも泣かせる。昔は窓口で硬券を買った記憶もあるけど・・・ま、時代の流れか?
館内に入ると入口で買った切符と引き換えに惜別の記念入場券に交換してくれる。こちらはJRの記念切符サイズ。
館内はこんな風になっておりま〜す

1Fフロア
1Fは鉄道コーナー。2,3階が吹き抜けになっていることもあって1Fフロアが一番床面積が広い。
もともと国鉄が運営していたものだし、現在はJR東日本が運営しているのだから当然と言えば当然。
お客さんでごった返している入口のすぐ真正面にはHOスケール鉄道模型の大パノラマレイアウトがある。実際子供の頃にここに来たときにはこの鉄道模型を見るだけでも満足だった記憶がある。
ちなみにサイズは10畳分くらいか?走っている電車も最新型の車両に置き換えられていると言うのに感動。しかも実車と同じ編成なので、新幹線などは16両編成もある。
久々に見たけどやっぱりすごい!
ちなみに手前のモニターは模型に搭載した車載カメラの映像。昔はこんなのなかったぞ〜

鉄道模型パノラマの裏手は吹き抜けになっており、この壁面には昔の蒸気機関車のナンバープレートがびっしり!これ、1枚だけでもマニアの間では30万円から200万円くらいで取引されるらしい
一枚くれ!
吹き抜けにはなんと実物の蒸気機関車2両が展示されている。1両は輸入蒸気機関車の9850型でボイラー室の側面をカットして中の構造が見えるようにしてある。もう1両は[貴婦人]と呼ばれた国鉄で最も美しい形のC57型。C57型は135号機で、蒸気機関車営業運転最後の日に北海道で客車を牽引した記念すべき機関車。
さらにその脇には初めて日本で鉄道が開業したときの蒸気機関車である1号機関車も展示。全ての機関車には惜別ヘッドマークがついている。

9850型。ヘッドマークは「つばめ」型  C57型「さくら」型のマーク  1号機関車は[富士]型のマーク

子供たちの人気を集めているのが実物とまったく同じカットモデルを使った運転シミュレーター。
とにかく長蛇の列で[ブラッディー]などは寄ることもできず・・・。う〜〜む、やってみたかった・・・。

山手線205系電車そのもの!          こちらは167系修学旅行電車(今は現存しない)

高崎線の211系電車               こういうアングルで撮ると本物!京浜東北線209系

ちなみにこのトレインシミュレーターは実物の廃車車体を使ったのではなくて、実物と同じ車体を新造して置いているというのだからすごい!

その他にも大正時代の客車のカットモデルや、天皇陛下用の御料車の実物などなど、貴重なものもいっぱいある。
子供の頃は何が貴重なのか良くわからなかったので、妙に感動しながら館内を徘徊する。

大正時代の客車はこんな感じ          御料車の室内ってこんな感じ
ちなみに屋根が2段構造になっているのは[ダブルルーフ]と言って、昔は電球をたくさん設置できなかったので、2段構造の部分に明り取り用の窓が開いていたのだ。昔の人の知恵に拍手!

でも・・・やはり1F展示物の目玉と言えば1/20スケールの鉄道模型であろう!見ているだけでわくわくしてしまうこの模型群、一両が1mもあるので迫力満点![ブラッディー]も片っ端から写真をとりまくってみた。

D51型蒸気機関車                 EF59型電気機関車(試験塗装の4号機)

碓氷峠用EF63型電気機関車          ブルートレイン用EF65型500番台電気機関車

日本初の電車 京都市電N型          かつての展望車スイテ37型。車内を忠実に再現

ブルートレイン20系寝台客車           世界初の寝台電車581系月光型

ディーゼル特急キハ82型             ディーゼル特急キハ81型も特別展示

[こだま型]151系特急電車と153系東海型   小田急のロマンスカーNSE3100系

最新の車両も模型化されていた。251系スーパービュー踊り子と215系湘南ライナー。

その他にも電車に使われている技術や運行のための補助設備、はたまた橋のかけ方とかトンネルの掘り方とか鉄道に関する全ての知識がここで見られる!こりゃ一日いても飽きないわ〜
たとえば・・・
自動ドアってどうやって開くの?とか(昔からあったな〜これ)

アプト式鉄道の構造を展示。昔、信越本線の横川ー軽井沢間は6.67%の国鉄最大の勾配をアプト式と言う真ん中の3本目のラックレールと歯車を噛み合わせて電気機関車が上っていたのである。
その後、新鮮が開通してアプト式も廃止になったのだが、現在でも碓氷峠の旧道を通ると廃線跡を見ることができる。
ちなみに長野新幹線が開通して、新線のほうも線路そのものが現在はない。
電車の車輪ってでかい!と改めて感じる
昔はこういう「パタパタ式」の案内板だったよね
上野駅でカメラ小僧していた時期があったし・・・
指定券発券機[マルス]昔は駅員さんがパタパタとこれを使って発券してました

これは列車集中制御CTCのシミュレーターと東海道新幹線で使われた実物の展示。
昔、映画で[新幹線大爆破]ってあったけど、その映画で使われた新幹線集中コントロールセンターにもあったなあ。主役の高倉健と運行局長役の宇津井健の顔を思い出してしまった。
信号機の変遷。信号機ってこんなに種類あったのね
とにかく1Fを歩き回るだけで疲れちゃった・・・・

2Fフロア
ちなみにここは[交通博物館]であって[鉄道博物館]ではないのである。
従って2Fフロアは自動車と船の展示。但し、自動車も船も最新型の展示はまったくなく、なんだか[付属品]のような展示扱い。人も少ない・・・・。
でもでも・・・展示してあるものが古いから逆に他の博物館ではお目にかかれない楽しさもある。
だって・・・
ダイハツオート3輪がもっとも大きな展示物だったり

自動車のメカニズム解説にも懐かしの初代サニーとフルフレーム6気筒エンジンのシャーシだし

初代国鉄バスの水平対抗12気筒OHV17000ccエンジンがあったり・・・・

こんな展示物の自動車博物館ってないでしょ〜

船のコーナーでもなかなかマニアックな展示物があった。
こちらは日本カーフェリーの高千穂丸
[ブラッディー]は小学校3年の時に家族で宮崎まで旅行したのであるが、そのときに川崎から日向までこの[高千穂丸]に乗ったのである。確か船内に展示してあった模型だと思う。なんと30年ぶりの再会・・・・感無量
こちらは戦艦武蔵。
装備状況を見ると昭和16年の太平洋戦争開戦当時の姿を再現したものと思われる。大和ではないところがマニアック!
こちらは戒臨丸
勝海舟が太平洋を横断したときに搭乗していた帆船。これでアメリカ行くってんだから昔の人はすごい!
懐かしの青函連絡船津軽丸
[ブラッディー]は高校1年の時にこの津軽丸にも乗りました。煙突のJNRマークが国鉄所有であることを誇示。懐かしい〜

2Fフロアの片隅には2007年10月14日に開業する鉄道博物館の広告展示がある。
埼玉新都市交通ニューシャトルの大成駅に隣接して作られるとのこと。展示内容を見るとどうやら実車がものすごく増えるらしい。

なんだかすごそうだぞ〜鉄道博物館!

3Fフロア
何度も言うがここは[交通博物館]であって[鉄道博物館]ではないのである。
従って3Fフロアは飛行機を主にした展示会場。でも・・・例によって最新展示物は皆無・・・やはりJR東日本の経営だ!
ちなみにJR東日本はJALスイカなどでJALと提携しているゆえ、ANAのロゴは一切見当たらない。徹底しているのだ。
零式艦上戦闘機21型。いわゆるゼロ戦
できれば明灰白色の姿で展示して欲しかった・・・・
ジャンボジェット機のタイヤの実物。やっぱりJAL
飛行機のコクピットは男のロマンである・・・

おおっ!JALだ(またかい)            本物の機内のようだ・・・ちなみにスーパーシート

飛行機のフロアを抜けるとなにやらほのぼのとした空間が・・・
何度も言うがここは[交通博物館]なのである・・・・
で、見つけたものは・・・

自転車コーナー!!!              人力車、かごコーナー!!!!!!
確かに[交通]ではある・・・
[ブラッディー]がこのフロアでめちゃ気に入ったのはこちら

[輪タク]・・・要はチャリンコのタクシーさ!    おおっ!全鍛造、自然素材のチャリンコだ!

3Fには未来の交通に関する展示もある。当然リニアモーターカーやチューブ交通システムの模型も展示。
リニアモーターカー・・・いつ営業運転するんでしょ?

展示フロアは3Fまで。4Fはレストランになっている。で、レストランの名前がまた泣かせるのだよ・・・
そう。「こだま」。「ひかり」でも「のぞみ」でもなくて「こだま」である理由がわかった人はかなり通!
展示フロアをすべてみて回った[ブラッディー]は最後に屋外の展示場へ。
そこには北海道開拓時代に活躍した蒸気機関車[弁慶]号と客車[開拓使]号がある。ちなみに蒸気機関車[弁慶]号は同型機が他に2両いて[義経]号と[静]号だとか・・・ネーミングがすごい!
弁慶号。写真が撮りにくいのが辛い。

子供の頃にトリップした交通博物館訪問、なくなってしまうのが残念です。
ちなみに5月14日の閉館までの間、先着で予約できた人は旧国鉄万世橋駅の遺構を見ることができるらしいので、GWに時間があれば行って見ては?
来年の鉄道博物館開館も楽しみですが、大正時代に作られたレンガ作りの万世橋駅のノスタルジックな雰囲気も、昔ながらの交通博物館の雰囲気も一見の価値ありです!

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